立海

□雨上がり(ほのぼの)
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 天気って意味分かんない。















 昨日、朝登校する時は、ものすごく晴れてた。


 誰もが、“一日中晴れ”って思うような天気。

 なのに、下校時にはどしゃぶりの雨が降ってきやがった。

 当然、傘なんて持ってない。



 他の友達はみんな車で帰っちゃって・・・




 できることなら、私もそうしたかった。

 だけどあいにく、私の親は共働き。

 迎えに・・・なんて、とうてい無理な話だ。





 乗ってく?なんて言ってくれた友達はいたけど

 その子と私の家は大分場所が遠かった。

 ・・・それで送って行ってもらうのは、あまりにも悪いからね。




 結局、片道40分もの通学路を、走って帰宅。


 











 家に着いたころには当然ずぶ濡れ。

 早く着替えてお風呂入って、体あっためなくちゃって思った。







 
 でも、カギを持ってき忘れたのに気づいた。










 何たる不運。




 それで、親が帰ってくる夜8時まで、ずーっと家の前で待ってた。

 激しい雨の中、ずっと。















 だと思えば、今日はものすごい晴れ。















 何かニュースでやってた。

 今年一番の最高気温だって。

 ホント、なんなんだろ。




 朝起きた時、少し頭が痛かった。

 だけど私、学級委員長だし・・・今日は放課後、大切な会議がある。

 なんとしてでも学校は休めない。

 だから、とにかく登校した。

















 今思えば、バカだったなぁ〜って思う。

 ちゃんと素直に学校、休んでればよかったのにって。
















 それで今日の5時間目の授業が、体育の2キロマラソンだった。






 先生、鬼。





 ばか。



 なにもこんな最高気温の日にやることないのに・・・








 でも先生は「位置について〜」なんて言って、あっさりマラソンは始まった。








 私、マラソンは得意な方。


 でも、今日は違った。





 一周200メートルグラウンドを3周走ったあたり。


 あれ?って思った。

 何かがおかしい。
















 最初疑問に思っていたそれは、周を重ねるごとに確信に変わって行った。


 気持ち悪い・・・頭がガンガンする。

 あ、やばい・・・







 そう思った時は、もう遅かった。

 そこから、私の意識は途切れていった―――――
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