妄想小説 短編

□一方通行
2ページ/7ページ

初めて会った日から、もうすぐ一年がたとうとしていた。

気付けば河嶋さんは、香と呼び名が変わり、俺や幽助たちの正体も知ることになっていた。

そして桑原君やぼたん達とも仲良くなっていて、みんなで顔を合わせることが多くなってきた。

香は、いつも明るく元気だった。
未だに俺を女だと思った話を持ちネタにしていたりする。
俺の正体を知った時も、あっさりしていた。

「へー!本当にそんなことってあるんだね!」

香はそういって感心していた。
「蔵馬ってあだ名だって言ってたから、てっきり相撲好きなのかと思ってたよー!謎がとけたね!」
とその後笑っていたな。

彼女の底抜けの明るさに、俺は惹かれていた。

いや、惹かれていたことに今日気付かされた。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ