お遊び

□進撃の幽白
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調査兵団本部

エルヴィン「うーむ…」ムムム

リヴァイ「要約するとてめえらは魔界とかいうところから飛ばされて来たってことか?」

蔵馬「ええ。そういうことに」
桑原「原理はわかんねえけど、あの力がどうとか」

ハンジ「あの力って!?」ガバッ

桑原「うおっ!近い近い!!」
蔵馬「ちょっとその辺は俺たちもわからないんです」

幽助「ってか、ここは何処なんだ?」

エルヴィン「ああ。ここはウォールローゼの南区だ」
ハンジ「君達が居たところはウォールマリア。さっき通ってきた町がトロスト区」

幽助「そのウォールなんとかってのはなんなんだ?」

エルヴィン「ここは三重の壁になっているんだ。人類はこの壁の外では生きていけない。
その人類を守る高さ50メートルの壁を、外側からウォールマリア、ウォールローゼ、ウォールシーナと名前がついている」

蔵馬「壁の外で人類が生きていけないというのは、さっき我々が倒したもののせいですか?」

エルヴィン「そうだ。壁の外は巨人の世界だ。奴等は人を食う」

幽助「人を食うのか。妖怪か?」

リヴァイ「妖怪?なんだそれは」

蔵馬「我々の世界の…なんというか、不思議な力を持った存在というか」

ハンジ「君達みたいな?」

蔵馬「ええ、そうですね。俺と彼、飛影は妖怪です。幽助は魔族」
桑原「俺は普通の人間ですから」

ハンジ「妖怪と魔族ってどう違うの!?」

幽助「…そう言われるとわかんねえな。あ、俺は元は普通の人間なんだけどよ、先祖が魔族で…2回死んでー…んで…」プスプス

蔵馬「ま、その辺は大体で」
桑原「滅多に頭使わねえからパンクしちまったな」

リヴァイ「細かいことはどうでもいい。お前達が普通の人間じゃないことは問題じゃねえ」

リヴァイ「敵か、味方かだ」


幽助「まあ、味方ってことでいいよな?」
桑原「そうだな、巨人側にたつ理由もねえし」

飛影「俺はどっちでもない」

蔵馬「はあ…飛影…。今回くらい足並み揃えませんか?」

飛影「こいつらの偉そうな態度が気くわん」

リヴァイ「あ゛ぁ?」

飛影「なんだ、やる気か?」

幽助「はいはいはいはい!」
ハンジ「やめやめやめやめ!」

蔵馬「飛影。ここは合わせてください。もとの世界に戻るまでは一緒にいないといけないですし、ここでしばらくは過ごさなくてはならないんですから。
彼らの言う通りにしましょう」

飛影「…ちっ」

ハンジ「リヴァイも!正体が曖昧で心配なのはわかるけど、彼らの不思議な力は貴重だよ!
人類の力になるかもしれない」

リヴァイ「…ちっ」



桑原「なんかあの二人似てるな」コソコソ
幽助「ちっちゃくて目付き悪くて口が悪いな」コソコソ


蔵馬「あ、話が逸れてしまったんですが、ここはウォールローゼと言いましたが、俺たちが最初にいた場所はウォールマリアなんでしょう?
なぜ壁の中に巨人が?」

桑原「そういやそうだな」

エルヴィン「ああ。5年前、ある巨人によってウォールマリアの壁が壊されてしまったんだ。
我々調査兵団はウォールマリア奪還のため壁外に出ている」

蔵馬「巨人についてわかっていることは?」

リヴァイ「…おい!」

蔵馬「え?」

ハンジ「知りたい?そ〜だよねえ!聞きたそうにしていたもんねえ!!」キラン

幽助「なんかこのひとこわい」

リヴァイ「…俺はもう行くぞ」ガタッ
エルヴィン「ああ。それじゃあ詳しいことはハンジから聞いてくれ。専門だから」ガタッ

蔵馬「はあ」
桑原「…巨人専門?」
幽助「なにこのひとこわい」
飛影「終わったら起こせ」グウ

ハンジ「それじゃあ巨人の生態について説明させてもらうね!」ガラガラガラ

桑原「…黒板…」
蔵馬「…長くなりそうですね…」
幽助「このひとこわい」
飛影「くかー」zzz






チュンチュン

ハンジ「…でね、今まで話したのが普通の巨人で、奇行種について説明するね!これは…」イキイキ

蔵馬「……」ボー
桑原「……」ボー
幽助「…こわい…」ボー
飛影「…ふぁ…ん?まだ話してるのか?」

エルヴィン「おはよう!どうだった?ハンジの話は」ガチャ

ハンジ「やあ、おはよう!もう朝か!楽しいと時間がたつのが早いね。
まだ半分くらいしか話せてないけど」

蔵馬「いえ、充分です」
桑原「まじで」
幽助「…こわい…」ウトウト
飛影「ん?で?巨人のことはわかったのか?」

エルヴィン「取り合えずその辺にしておこう。
君達の処遇なんだが、君達の正体を明かさずに上を納得させるため、一定の訓練を受けてもらうことになった」

蔵馬「訓練?」

エルヴィン「ああ。君達の力をもってすれば今のままでも大きな力になるだろうが、頭でっかちのお偉いさんにはなかなか理解が得られない。
一定の訓練を受けたということを証明させる必要がある」

蔵馬「なるほど。ここもお役所関係はめんどくさいということですね」

エルヴィン「ああ。君達のところもか?」

蔵馬「ええ。以前、遺族年金を請求しようとしたらさんざ窓口回らされましてね」

エルヴィン「そうか。どこの世界もそんなものか」

桑原「いいから、話進めようぜ」

エルヴィン「ああ、すまない。
で、だ。あと一月で104期の訓練兵が卒業するのだが、そこで訓練を受けてもらいたい」

桑原「一月でいいのか?」

エルヴィン「ああ。必要ないかもしれないが立体起動装置を扱えるようになることが条件だ。君達ならすぐに使えるだろう」

蔵馬「俺たちはその104期の訓練兵と共に訓練をすればいいんですね?」

エルヴィン「ああ。近くの訓練所に前調査兵団団長が教官をしている。
そこに話をつけておいた」

飛影「ちっ。面倒なことになった」
蔵馬「まあまあ、いつ元に戻れるのかわかりませんし。それまではのんびり訓練に付き合いましょうよ」

エルヴィン「それでは朝食を用意してある。そのあとで訓練所に案内しよう」

蔵馬「なるべく普通にしててくださいよ」
飛影「む。普通にとは?」
桑原「俺を見習え」
飛影「はあ?」
桑原「…睨むなよ…」
幽助「うーん…巨人…メガネ…うーん」




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