薄桜鬼・妄想小説 long story
□永倉新八 【想い人〜再会〜】
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「ここが京の町かぁ…」
俺たち、試衛館の仲間は、14代目将軍・徳川家茂の上洛警護をする浪士組へ参加することになり、江戸から京へと移ってきた
江戸を離れるのは、正直嫌だった
もしかしたら、あいつが戻ってくるかもしれねぇ…なんて、心のどこかで思ってる自分がいた…
でも、こればっかりはどうすることもできなかった
しばらく、バタバタと忙しい日々を送っていたが、ようやく一段落ついた頃…
「新八!ちょっと町見にいこうぜ!平助も来いよ!!」
「行く行く!!新八っつぁん!!早くしないと置いてくぜぇ!!」
「わーったよ!!今行っから!!」
久々の自由な時間
はしゃぐ平助に、解放感に嬉しそうな左之
そんな3人で京の町を見て歩く
「うわっ!!すっげーうまそうなもん、いっぱいあんじゃねぇか!!」
「平助は食いもんばっかだなぁ。ま、そんくらいしか俺らは見るのねぇけどなぁ。なぁ、新八、せっかく京に来たんだし、この後島原にでも呑みにいかねぇか?」
「島原…か…」
「おっ!いいじゃーん!!行こうぜ、島原!!」
「……」
「ったく…新八!!いいかげん元気だせよ。いつまで落ち込んでんだよ!少しはその辛気臭い顔、なんとかしろよ」
「そうだぜ、新八っつぁん!!元気だけが取り柄の新八っつぁんが、元気なくしてどーすんだよ!なーんの取り柄もなくなっちまうじゃんか」
「…平助…それ…慰めてんのか?」
ふと、目をむけた店先で、子供たちが何やら騒いでいた
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