恋愛上等イケメン学園・妄想小説
□冴島由紀 【蜜愛】
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教師同士の付き合いは、何かと不便だったりする
やはりばれると面倒な事になる為、あからさまな付き合いは勿論出来ず、お互いに少しでも時間の取れる時に、少しだけの二人の時間を満喫する…
別れるのが寂しいけれど、それでも仕方ないと思いながら、別れ際にキスを交わす…
…そんな感じだと…
思ってたあたしがバカだった…
この男相手に…――――――
私の横でソファーにどっかりと腰を下ろし、私の肩に腕を回しながら、煙草を吸うこの男…
神蘭学園化学教師冴島由紀
こいつにそんな常識が通用しないことを、この度まざまざと感じさせられたわけである
暇があれば保健室に来て
脱がそうとする…
何かかんか用事を言いつけ、科学準備室に呼んでは
脱がそうとする…
極めつけは、昼休み、生徒がうろうろしている中を、車の中へと引きずり込まれ…
…押し倒された…
もちろん、全て未遂で終わってはいるものの、隙あらばそればっかりを求めてくるこの男…
由紀の頭の中は、100%ソレしか考えてないと思われる
全く、一教育者がこんなことでいいのか…
生徒に示しも何もないじゃないの…
それでも…
こんな奴でも…
あたしが由紀に溺れてしまっている事も確かで…
そんなこと絶対に言ってはやらないし、態度にも出さないけれど…
由紀は確実に気付いている…
本当に、憎ったらしい男…
「はぁ〜…」
由紀から顔を背けたまま、ソファーの肘掛に頬杖をつき、思わずため息を零してしまった
そのため息に特に意味はないのだけれど、ただなんとなく、吐いたため息…
その直後、ギシリとソファーが軋み、強引に腕を引かれ振り向かされ、顎を掴まれた
「俺と一緒にいるにも関わらず、何ため息なんかついてんだよ、お前は」
「…ため息くらい、誰だって吐くでしょ?」
「俺の前では駄目だ」
「はぁ〜?何それ…由紀なんてしょっちゅうあたしの前でため息ついてるくせにっ!っていうか、いつでもどこでもため息ばっかり…んッ・・」
唇が触れ合うと同時に容赦なく入り込む由紀の舌…
もちろん、言葉など発する事など出来るはずもなく、ただただその舌に、唇に、呑み込まれていくだけ…
「…タバコ、少しひかえたら?」
「あぁ?なんだよいきなり…」
キスの合間にかわす会話…
都合が悪くなると、すぐキスしてくる由紀…
そうすればあたしが大人しくなると思ったら、大間違いなんだから…
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