ノンケのごとく!


□〜出会いは、白けた体育館の中で〜
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陽彦「…グヘヘ…」




 漢(おとこって読んでね)は独特な緊張感のただよう体育館の中、独特な笑みを浮かべていた。



校長『えーというわけで、新入生の皆さんには三つの気を持ってもらいたいのです』



 壊れたテープレコーダーのように毎年毎年くり返されてきたであろう校長の話には耳を貸さず、周囲を舐めまわすような視線で見つめていた。




陽彦「…グヘヘヘヘ…」



 右を向いても……左を向いても……ピーピー甲高い鳴き声で喚くセキセイ●ンコ(通称ビッチ!)の姿などどこにもない。


 あるのは燐とした侍スピリッツを持ち合わせた木刀(ダンジ!)のみだ。


 ふふ…こりゃたまらんなあ。




陽彦「…グッヘッヘ…」



 夢にまでみたこの光景を現実のものとした漢(おとこさ!)は、ゲスな笑いを……グヘヘ、止められそうにない。


 まったく、これでは入学式早々、俺さまの紳士なイメージが台無し―…




 ――って、おー! あのスポーツ系のダンジ、いい! ムキムキな身体がワイルドー!


 あっちの草食系ダンジも、いいなあ! しなやかでセクシー! 激しく食べちゃいたい!




校長『最後に元気の気を皆さんに届け――』


陽彦「ダンジ、最高ぉぉぉぉう!!!!」








 ……。




 ……。


 静まり返る体育館。


 教師たちやダンジたちの熱い視線がこちらを射抜く。これはこれで興奮する。




陽彦「……」


陽彦「……すみませんでした」


 興奮したけど、なんか恥ずかしかったから謝っといた。


 漢(おとこやっちゅうねん)だって、ニッポン男児の端くれ。謙虚な心構えでないとな。



 
 
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