捧げものと企画文

□僕の恋人が猫になりました〈番外編〉(R)
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※リク主様へ捧げます。
過去の拍手お礼文「僕の恋人が猫になりました」のエロ部分になります。








愛用のチェアに座り込んだバーナビーの上に跨がるような体勢で、虎徹もまた向かい合わせで腰掛けた。

「ん、んんッ‥」

最初は触れ合うだけだった口づけが次第に深く激しいものとなり、離した唇から互いに唾液が糸を引く。

「ニャウ〜」

バーナビーの首に手を回し、小首を傾げた虎徹が舌で上唇を舐めながら彼を見上げた。
潤んだ琥珀の瞳にうっすらと上気した頬はまるで発情期の猫そのものだ。

「‥くそっ」

反則じゃないかと心の中で悪態をつきながら、バーナビーは両手で虎徹の体を突っぱねた。
見た目はどうであれ、今の虎徹は暗示のせいで中身は猫だ。
いくらバーナビーでも、そんな状態の恋人に手を出すほど変態ではない。‥つもりだ。

「‥ばに‥ぃ?」

心の葛藤と戦うバーナビーを虎徹が不安そうに見つめる。

「は?今なんて‥」
「ばにぃ‥ニャ‥」
「あなた、暗示が解けて?」
「ミャウ、ミャウ〜」
「…どういうことだ?」

もしかして、暗示が解けかけているのか?
半信半疑で見つめ返すバーナビーに虎徹はシュンと肩を落とす。

「ば‥にぃ‥」

たどたどしく紡がれた言葉を聞いて、やはり犯人の暗示が薄れつつあるのだとバーナビーは確信した。
今の虎徹はさしずめ、半分猫で半分人間という半獣とでも言ったところか。

「‥まさかほんとに発情期ってことはないですよね」
「ばにぃ‥」
「‥ッ‥」
「‥だめ?」

上目遣いで、まるでおねだりでもするように見上げる虎徹にズクリと股間が疼いた。

「虎徹さん‥」

これを我慢できる人間は男じゃない。
ズボンを押し上げ、痛いほど主張を始めた下半身にバーナビーはあっさりと白旗を揚げた。

「‥僕の負けだ」

肩を竦めて言うと、少しは言葉が分かるようになってきたのだろう。
虎徹が嬉しそうに顔を綻ばせる。
無い尻尾をユラユラと振っているつもりなのか、揺れる腰つきの卑猥さにバーナビーがうっ、と顔をしかめた。

「‥ん、ニャ‥」

前屈みになったバーナビーの苦しげな様子を見て、虎徹がズリズリと体をずらし始める。
ちょうど顔の辺りに股間が来る位置で跪いた虎徹は、おもむろにズボンのジッパーを下げ始めた。

「こ、虎徹さん!?」

焦るバーナビーを後目に彼は着衣の前をはだけさせ、中からペニスを取り出す。
圧迫がなくなり外気に晒されたソレは固くそそり立ち、既に臨戦態勢だ。

「‥ん、ば‥にぃ」

上擦った声で名を呼んだ虎徹が両手を添え、先端をペロリと舐め上げた。
そして、そのまま根元に向かって舌を這わせ始める。

「ちょっ、あなた何して‥くッ、」

普段、どんなに頼んでもフェラチオなんてしてくれたことはないのに。
その恋人が、今自分のモノを舐めている。
それだけでイキそうになり、慌ててバーナビーはその熱をやり過ごす。

「んっ、んむ‥ンン‥」

そんなバーナビーの気持ちも知らず、反応に気をよくした虎徹はそのまま彼のペニスを喉奥深くまでくわえ込んだ。

「くっ!」

生温かい粘膜に包まれたペニスが歓喜に震える。

「‥んんッ‥んぐ‥」

中でグンと増した質量が苦しかったのか、虎徹は涙目でバーナビーを見上げた。
気づかぬうちに溢れ出た先走りのせいで、すぼめられた口元からじゅぷじゅぷとイヤらしい音が立つ。

「虎徹‥さん‥はっ、あ‥」
「ん、んんッ!」

いつしかバーナビーは欲望に負け、虎徹に向かって腰を打ち付け始めた。
激しい動きに翻弄され、虎徹の目尻から涙が零れ落ちる。

「はぁ‥ッ‥も‥でる‥ッ!」

腰から電流のように駆け上がる快感の波に、ハッと我に返ったバーナビーは腰を引いた。
だが、一瞬タイミングが遅かったようで。

「‥ッ‥あ‥」

ちょうど目の前の虎徹の顔に向けて勢い良く精を放った形になり、バーナビーは呆然と目を見開いた。

「あ‥ん、ニャ」

赤く色づいた頬をドロリとした白濁が滴り落ちる。
くすぐったそうに手で拭った虎徹がそれを舐めとる仕草に、再びバーナビーは下半身に熱が集まるのを感じた。

「まったくあなたって人は」
「‥ばにぃ?」
「どれだけ僕を煽れば気が済むんですか?」
「ニャッ!」

ガバッと床に押し倒すとそのまま上からのし掛かる。
目を細めて見下ろした先には少し怯えた表情の虎徹がいて。
バーナビーの残り少ない最後の理性までかき消してしまう。

「責任取って下さいね」

言いながらバーナビーは己の着衣を脱ぎ捨て、虎徹のネクタイに手を伸ばした。





「舐めて」

唇に押し当てられた人差し指を虎徹は素直に口に含んだ。

「ん、‥んぅ‥」

時に甘噛みしながら唾液を絡ませる。
バーナビーはそんな彼の首筋に顔を埋め、お返しとばかりに吸い付いた。

「‥ぁ‥やっ‥」

赤い痕跡を残して徐々に下へと降りてゆく愛撫に虎徹が身悶える。

「ば‥にぃ‥んッ」

チュッチュッと両の乳首を吸うと、ひぃッと切なげな吐息が漏れた。

「もうここをこんなにして」
「やぁ‥ん!」
「イヤらしい人だ」

触れてもいない虎徹のモノは勃ち上がり、先走りに濡れている。
軽く握ってやればバーナビーの手の中でそれはビクビクと震えた。

「本当に感じやすくて発情期の猫みたいですね」

優しく撫でる彼の手の動きが焦れったかったのか、虎徹が腰を揺らした。

「はや‥く‥みゃ‥ぅ‥」

虎徹自らペニスを押し付け、足を開いてバーナビーを誘う。
またズクリと疼いた下半身にチッと舌打ちしたバーナビーは尻の狭間に指を忍ばせた。

「‥後で怒らないで下さいよ」

そっとアナルの縁に触れればその刺激だけで入り口がヒクつく。

「ぁあッ!」

慣らすために指を挿入すると、虎徹は悲鳴を上げ大きく体を震わせた。
ゆっくりと奥まで入れた指を動かし馴染ませる。
すると柔らかな内壁はバーナビーの指を拒むことなく、貪欲に締め付け始めた。

「‥ぁ‥あっ‥」
「あまり慣らす必要もなさそうですね」
「んッ!‥ヒィッ‥ッ!」

中を掻き回していた指が痼りに触れた途端、虎徹がバーナビーにしがみついた。

「やっ‥そこ‥」
「気持ちいいんでしょ?」
「‥へ‥んに‥なるッ!」

わざとグリグリとそこばかりを狙えば虎徹は泣きながら首を激しく左右に振る。

「やあッ!‥ッ‥イク‥から‥ッ‥」

虎徹の体が小刻みに震えだす。
絶頂が近いことを読み取ったバーナビーは素早く指を引き抜きペニスをあてがった。

「‥入れますよ」
「あぁッ‥ッ‥!‥はぁ‥んぁあッ!」

切っ先が入り口へと押し込まれる。
中を押し広げながら入ってくるバーナビーのモノが前立腺を刺激し、虎徹は張り詰めた自身から精を吐き出した。

「んッ、んんッ‥も‥やあ‥だぁ‥ッ」

絶頂を迎えた虎徹が背をのけぞらせ、快感の波をやり過ごそうとする。

「まだ、僕は‥イってませんよ…」
「だめ‥ばに‥ぃ」

それを許さないとばかりにバーナビーが何度も抜き差しを繰り返し、追い立てた。
パンパンという乾いた音に、虎徹の啜り泣く声が混じり合う。


普段の彼からは想像できない乱れっぷりにバーナビーが興奮したのも無理はない。

「虎徹さん‥ッ‥虎徹‥さん!」
「ばに‥ッ‥また‥イク!イっちゃ‥」
「‥僕、も一緒に‥」

再奥まで突き上げられた虎徹は中出しされたバーナビーの精液が広がるのを感じながら、気を失った。
萎えたペニスを引き抜くと閉じきらなかったアナルから白濁が溢れ出す。

「‥すいません」

こんなつもりじゃなかったのにと、呟いてバーナビーは静かにうなだれた。

暗示の切れ具合から考えて、次に目を覚ました彼はすっかり人間に戻っていることだろう。

(怒るだろうな、虎徹さん‥)

とにかく、悩んでいる暇はない。
まずは後始末をせねばと 虎徹を抱き上げ、バスルームへと向かう。

しばらくの間、触れさせてもらえないかもしれないなと考えて今更ながらに己の行動を深く反省するバーナビーだった。







おわり

※楽しんで頂ければ幸いです。この度はリクエストありがとうございました!



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