長編

□笑ってたいんだ 4
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ランチにはまだ早いこの時間帯、準備中だという従業員に無理を言い、何とか遅い朝食を取ると二人は再びカフェテリアを後にした。
バーナビーが向かったのは彼ら専用の控え室で、緊急の用でもない限り、めったに人は訪れない。
後に続いていた虎徹が部屋に入りドアを閉めたのを確認して、バーナビーはようやく口を開いた。

「ここなら邪魔は入らないでしょう」

ゆっくりとソファーに腰掛けると虎徹にも座るよう、目で促す。

「で、何が聞きたい?」

虎徹もまたソファーに腰を下ろし、ハンチング帽のつばを引き下ろした。

「全部…」
「……」
「あなたが僕に隠してること全部です」

フーッと一つ大きなため息をついて、虎徹は天井を見上げた。

「さっきお前も見ただろ。同時に能力発動したはずなのに俺の方が先に能力切れになっちまったとこをよ」
「ええ、おかしいなとは思ってました」
「どうやら俺の能力、減退していってるらしい」
「…!?」

思わぬ告白に膝の上で組んでいたバーナビーの両手が震えた。

「…どういうことですか?」
「だから、ちょっとずつだけど能力発動時間が短くなってってるんだ。下手すりゃ、そのうち消えてしまうかもしれない」
「……」
「稀にそういうNEXTもいるらしい」

想像していた以上の深刻な事態にバーナビーは言葉を失い、黙り込んだ。





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