長編

□しらじらと明けていく夜3(R)
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静まり返った室内にハアハアという荒い息遣いと淫らな水音が響き渡る。
背面座位の体勢で下から男のペニスに突き上げられ、虎徹は喘ぎっ放しだ。

「私自身が抱いてあげられなくて残念だが、彼のモノもなかなかだろう?」
「…ッ…はあッ…あぁ!」
「ヒーローである君のためにちゃんとゴムもつけてあげたし、何も心配はいらない。事件が起こればすぐに駆けつけてくれればいい」

マートンが何やら話しかけているようだったが、虎徹にはその内容がもうほとんど理解できなくなっている。

その時、突然場違いなアラーム音が鳴り響いて一瞬、すべてが動きを止めた。
床に投げ捨てられていた虎徹の衣服の中で、携帯が音を立てながら震えている。

「誰だ?」

不機嫌そうに取り上げたマートンが着信表示を読み上げる。

「バーナビー?」

その名を聞いた虎徹の表情が一瞬で凍りついた。






続く
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