長編
□しらじらと明けていく夜4(R)
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「相棒の声を聞きながらイクなんて、君も随分と淫乱になったもんだ」
「…ッ‥!」
触れられもしていない虎徹のペニスは後ろから与えられる刺激だけで、精を吐き出していた。
力を失ったそれを手で撫でると、マートンは白濁にまみれた指を彼の前に差し出す。
「綺麗にしたまえ」
節くれだった男の指を舐めながら、虎徹は肩を震わせる。
こんなことは何でもない、そう言い聞かせようとしても今度ばかりは耐えられそうになかった。
虎徹の中でイった男がペニスを抜くと、力を失った体はベッドに崩れ落ちた。
抜かれてもなお、異物感と疼きの止まないアナルがまた、彼をいっそう惨めな気持ちにさせる。
「う‥くっ…」
堪えても堪えても、嗚咽が漏れ出て止まらない。
マートンとの行為で虎徹がこんな風に泣くのは初めてのことだった。
「やっぱり君の泣き顔はたまらないね。想像以上にそそられるよ」
嬉しそうにつぶやいた彼は虎徹の顎を持ち上げると、頬を伝う涙をペロリと舐める。
「これからもよろしく頼むよ、ワイルドタイガー」
そうして、彼の瞳に広がる絶望をゆっくりと見て楽しむのだった。
続く