捧げものと企画文

□2011 バニー誕企画
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「照れ屋な彼のセリフ」





1.ばか、そんなんじゃねーよ





トレーニングセンターのベンチに腰掛けた虎徹はもう何度となく、ため息を吐いていた。
何のことはない。
またバーナビーと一悶着やり合ったのだ。
いつものことだと笑って済ませればいいのだが、今回は時期が悪すぎた。
仲直りのきっかけを上手く作れないなんて素直じゃない大人になったもんだ、などと考えているとますます気分は落ちていく。

「いい加減、その辛気くさい顔どうにかしてよね」

たまりかねたカリーナが腰に手を当て、上から虎徹を見下ろすと吐き捨てた。

「…オジサン、落ち込んでんだからさ、そっとしといてくれる?」
「へえー、あんたでも落ち込むんだ」
「あのな、ブルーローズ。俺にだって人並みの感情はあるんだぜ」
「だったら!」

悔しそうに唇を歪めた彼女は見上げてくる虎徹からふいと視線を逸らす。

「さっさと仲直りしたらいーじゃん…」
「……」
「その、バーナビーとケンカしたんでしょ?だったら、」
「ばか、そんなんじゃねーよ」

くしゃりと頭を撫でられて、慌ててカリーナはその手を振り払った。

「こ、子供扱いしないで!」
「あ、ああ悪い。つい癖で」

苦笑しながら、虎徹はゆっくりとベンチから重い腰を上げた。

「ありがとな、ブルーローズ」

ポンと肩を叩き立ち去ろうとする後ろ姿にカリーナの声が飛ぶ。

「誕生日までにちゃんと仲直りしなさいよ!」
「…おう、サンキュ」


アンタ、いい女になったわねぇとネイサンに声を掛けられた彼女は複雑な笑みを浮かべ、彼を見送るのだった。












※お題1題目。なんですが…なんで、こーなった!(汗)
スライディング土下座m(_ _)m
微妙にお題から外れた感に加え、バニーが出てませんが明日から軌道修正がんばります。青薔薇ちゃん、ゴメンナサイ…。

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