捧げものと企画文

□彼氏と彼氏の恋愛事情(R)
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「二人の場合」





結局その後、虎徹はバーナビーに自分が見た夢の話をし誤解を招くような態度を取ったことを素直に詫びた。

「‥何だか納得がいきませんね」
「だから、悪かったって。俺も反省してるから」
「そうじゃなくて」

バーナビーはそう言うと、ソファの隣で腰掛けている虎徹の方へと体を寄せる。

「僕は抱かれるよりも」
「へ?」
「あなたを抱きたい」

逃げる隙も与えず、細腰に手を回した彼は静かに虎徹の唇に己のそれをそっと重ねた。
驚きに見開かれた琥珀の瞳がバーナビーを見つめる。
そのままソファに押し倒すと、バーナビーは貪るように深いキスを重ねた。

「‥んっ‥ふ‥」

口内に舌を差し入れ、逃げる虎徹のものに絡ませる。
クチュ、クチュ‥。
淫靡な湿った音が室内に響き、恥ずかしさのあまり虎徹は頬を赤く染め目を閉じた。

夢で見たとおりにバーナビーとのキスは心地よかった。
うっとりと身を任せた虎徹のシャツのボタンが次々と外され、次第に肌が露わになってゆく。
ヒヤリとした外気と共に触れた指先が胸の突起を撫で下ろすと、途端に体中に堪らないほどの疼きが走った。

「‥ッ‥!」

思いがけず、下半身に熱が集まり始める。
そこで虎徹はようやく我に返った。

「ちょ、バニー‥」

焦りを滲ませた声を無視してバーナビーは愛撫を続ける。

「‥今さらイヤだなんて言わないで下さいね」
「ん、じゃなくて‥」

バーナビーの舌が首筋を舐めると、虎徹はあ、と掠れた声を上げた。

「お‥おれが抱かれんのかよ‥」
「もちろん、そのつもりですけど」
「‥そ、なの‥ムリだ‥」
「優しくしますから」

抗議の声は唇に吸い取られ、触れてくる肌の熱さが虎徹から思考力を奪ってゆく。

「あっ‥く…」

バーナビーの指先に、唇に、煽られ高められた体は暴走を続け…。
もうどうにでもなれと半ばヤケクソな気持ちで、虎徹は彼の背にしがみついた。





「虎徹さん‥」
「…っ‥」

全裸になった虎徹を見下ろすように、バーナビーがのしかかってくる。
時々、トレーニングセンターのシャワールームですれ違うこともあり、互いの裸など見慣れているはずなのに。
こうして改めて向き合うと恥ずかしくて堪らない。

「‥あんま、見んなよ‥」
「なんで?こんなにきれいなのに」
「‥ぁ‥ッ‥」

チュッと右の乳首に口付ける。
褐色の滑らかな肌はバーナビーが触れる度に恥じらうように震え、ますます彼を興奮させた。

「少し足を開いてもらえます?」
「‥なに‥を」
「力抜いてて下さいね」

太腿に手を掛けグイと持ち上げたバーナビーは尻の狭間に指を差し入れ、その窄まりを刺激する。

「な、‥!」

驚いた虎徹が逃げを打つ前に、バーナビーの指が一本中へと挿入された。
キュウと締め付けられる感触に彼は再度同じ言葉を囁く。

「虎徹さん、力を抜いて」

中を傷つけないよう、ゆっくりと柔らかな粘膜を刺激する。

「‥ッ‥つ、‥っは‥」

ゆるゆると体の内部で蠢く指の動きに合わせて、虎徹は浅い息を吐きながら必死に体の力を抜こうとした。

ヌチュ、ヌチュ‥。

次第に下肢の方から淫らな音が聞こえてくる。

「んんッ‥く…」

根気強く解し続けたバーナビーの指は今では3本に増やされ、虎徹の中を掻き回していた。

「痛くはないですか?」
「ん、だいじょ‥うぶだ‥けど‥」
「けど、何です?」
「なんか‥へんな感じ‥」

熱に浮かされ、潤んだ瞳が自身の変化に戸惑いの色を浮かべる。
既に虎徹の雄は立ち上がり、先走りに濡れている。

「虎徹さん‥」
「‥ッあ‥はぁっ‥!」

くびれから先端にかけて舌で刺激を加えると、また中がキュッと締まった。

「そろそろ入れていいですか?」

余裕のない声でバーナビーが問う。
彼とて限界が近いだろうに、どこまでも虎徹を気づかう様子が初々しくて愛おしい。

「‥来いよ」

指が引き抜かれ、変わりに熱い塊が押し当てられた。

「‥ッ!」

反射的に力を込めた体の奥にゆっくりと、バーナビーのモノが入ってくる。

「いっ、‥つぅ‥ッ‥」

指とは比べ物にならない圧迫感に虎徹の顔が苦痛に歪む。

「虎徹さ‥」
「‥だいじょ‥ぶ、だから‥」

無理に笑みを浮かべる彼を楽にしたくて、バーナビーは右手で虎徹の雄を握り締めた。

「……バニー…はぁ、やめっ…」

ビクビクと手の中で震えるそれを扱いてやれば虎徹は悲鳴を上げ、背を反らす。
その隙にグッと腰を打ち付けたバーナビーは虎徹の中へと一気に己を埋め込んだ。

「やっ…ぁあっ!!」
「‥入った」

そのまま、しばらく動かずに我慢する。
内部のキツい締めつけにバーナビーの雄はそれだけで爆発しそうだ。

「‥…はぁ…は、うっ‥」

荒い息を吐く虎徹の眦から涙が零れ落ちる。
バーナビーはその雫を舐めとると、労るように口付けた。

「動きますね‥」
「‥あッ‥バニー‥」

右手の動きはそのままに、バーナビーはゆるゆると腰を使い始める。

「ふぁ……バニー…はぁ、…っ!……ふっ…」

先走りでぐちゃぐちゃになった虎徹のモノは限界寸前だ。
ゆっくりと抜き差しを始めたバーナビーもまた、荒々しく息を吐き、次第に腰の動きを早めていった。

「…はぁ…は、うっ…おね…がい、だからっ!」

紅潮した顔を揺らしながら虎徹が喘ぐ。

「‥も‥ぅ‥いか‥ッ‥せ‥てッ!」
「‥虎徹さ‥ん、僕もッ‥」

グッと奥深くまで突き上げ体を密着させると、バーナビーは彼の中へと吐精する。

「…ぁあっ!!バニーッ‥!」

バーナビーを激しく締めつけながら、虎徹もまた絶頂を迎えていた。





「んッ、ふ‥」

ズルリと力を無くした雄が引き抜かれると、閉じきらなかった秘部から白濁が溢れ出した。
虎徹はというとぐったりと横たわったままでピクリとも動かない。

「‥すいません。初めてなのに」

バーナビーの謝罪に虎徹は腕を交差させ、顔を隠す。

「そう思うんだったら‥つ、次からはちっとはいたわりやがれ‥」

掠れた小さな声の下で赤くなった頬が見え隠れする。
微笑んだバーナビーは返事の代わりにそっと、虎徹の体を抱き締めた。





おわり



※楽しんで頂ければ幸いです。この度はリクエストありがとうございました!


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