10/29の日記

12:53
2020 フライングハピバ♪
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またまたご無沙汰ですいません、篠原唯です<(_ _)>
全然浮上出来てませんが、2期を心待ちにしておりますよ〜♪
というわけで、当日更新は難しいのでちょっと早めに日記にお誕生日小話を…。
またまとめて時間が取れるようになり、更新できるようになる日を願いつつ、バニーちゃん、今年もお誕生日おめでとうございます(^_^)








「だから!仕方なかったっつってんだろ!」
声を荒げてしまった後で、俺はたちまち後悔の念に襲われた。
今日の出動で無茶をした俺はそれをバニーにたしなめられ、言い争いになってしまったのだ。
確かにしなくてもいい無茶だったという自覚はあるから、素直に謝ればよかったのに。余計なプライドが邪魔をしてバニーの冷静な指摘を受け入れられず、突っぱねてしまった。
「仕方ないで済ませずに、ちゃんとよく考えてください」
「考えてるよ!」
「考えてません!」
バニーの言っていることは正しい。なのに、売り言葉に買い言葉で俺は反論を繰り返し、話せば話すほどひどくみじめな気分になっていった。
「……これ以上話しても無駄のようですね。今日はもう帰ります」
お疲れ様でした、と目を伏せたバニーは椅子の背に掛けていた上着を手に取り、静かにオフィスを出ていった。
「……っだ!」
そして一人残された俺は追いかけることも出来ずに、ただその場に立ち尽くしていた。


「……やっちまった」
帰宅し、夕飯の準備をしようと冷蔵庫を開けた俺は茫然として頭を抱えた。
「今日はあいつの誕生日じゃねーか」
昨日のうちに買い込んでいた食材に冷えたワイン。それらはすべてバニーのためにと買い揃えたものだ。
こんな風に開けて見るまで忘れていたなんて、薄情な相棒だ。
「ハッピーバースデーどころか、俺、あいつにひどいことしちまったな」
今日はバニーの誕生日だというのに心配をかけ、怒らせ、祝いの言葉一つ掛けてやらなかった。
「あー、もう。最悪だ…」
バタンと扉を閉め、思わずその場にしゃがみこんだ。
本来なら今頃、自宅に彼を呼んで、チャーハンをご馳走して、二人で朝まで飲み明かして…そんな計画を立てていた。それなのに、自分の軽率な行動がすべてぶち壊したのだ。
後悔先に立たず、とはまさにこういうことを言うのだろう。
ハーッとため息をついて、俺はリビングのテーブルの上にある携帯電話を見た。まだ、間に合うだろうか…。
迷った末に立ち上がり、テーブルに近づく。もう一度深い息を吐くと、俺は無造作に置かれた携帯電話を取り上げた。
慣れた仕草でタップとスクロールを数回繰り返せば、静かな室内に呼び出し音が鳴り響いた。
(あいつ、何してんのかな…)
いくら待っても呼び出し音が通話に切り替わることはない。
タイミングが悪かったのかもしれない。また時間を置いて掛け直すか、そう思い始めた時、ようやく呼び出し音が途切れた。
「もしもし…」
勢い込んで話しかけたが、聞こえてきたのは待ち望んだ相手ではなく、留守番電話案内の無機質な声だった。
『ただいま電話に出ることができません。ピーッという発信音の後にお名前とご用件をお話しください』
少し戸惑ったが気持ちを切り替え、俺は伝言を聞くであろう相棒の顔を思い浮かべながら話し始めた。
「あー、バニー、えっと、まずは誕生日おめでとう」
つまりながらも何とか無事に第一声は届けられたようだ。あとは昼間の件の謝罪だけ……。
「それから、…昼間は俺が悪かった。これからはもっとよく考えて行動する。できるだけ無茶はしねえから…」
そこまで言ったところで、いきなり玄関のチャイムが鳴った。
「っと、わりぃ。誰か来たみたいだ」
携帯電話を耳に当てたまま、慌てて玄関に向かうと俺はドアノブに手をかける。
「また後で掛け直すな」
と言いながら開けたドアの向こうで、バニーが俺と同じく、携帯電話を耳に当て立っていた。
「できるだけ、ねえ…」
「…おまっ…」
「それ、約束できます?」
ニッコリと微笑まれれば、もう白旗を上げるしかない。
「…分かったよ。もうあんな無茶はしない…多分」
最後の方、ゴニョゴニョと言い淀んだ俺に苦笑したバニーが肩をすくめた。
「まあ、いいでしょう。録音もバッチリ残ってますし」
「……」
「で、入ってもいいですか?」
昼間の険悪な空気を微塵も感じさせない彼は、自分より年下とは思えない。
まるで何事もなかったかのような普段通りのやり取りに救われた気がして、俺もまた苦笑いを浮かべた。本当に、これではどっちが年上なんだか……。
「ほんとはお前を呼んで、二人で祝うつもりだったんだ」
そう言ってやれば、嬉しそうにバニーが笑った。
「もっかい、やり直させてくれ」
言いながら少し恥ずかしくなった俺はバニーを抱き締め、その肩に顔を埋めて小さく囁いた。
「ハッピーバースデー、バニー」









出来てるというよりは未満な二人、かな(笑)
毎年言ってますが、バニーちゃん、お誕生日おめでとうございます!いつまでも虎徹さんとお幸せに♪

拙い小話ではありますが、お楽しみいただければ幸いです。
ではでは、またお目にかかれる日まで。See Ya!

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