10/30の日記

19:03
2021 バニ誕小話♪
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ずいぶんご無沙汰しております、篠原です<(_ _)>
世の中色々と大変なことになってますが、とりあえず元気です。
ほんとにこの時期しか浮上できなくて申し訳ない(-_-;)
フライングではありますが、一日早いお誕生日祝いをということで…バニーちゃん、ハピバです!!!今年も虎徹さんと幸せに過ごしてくださいませD
日記内での(しかも誕生日関係ない)短い話ではありますが、少しでもお楽しみいただければ幸いです。




「本気にしてもいいですか?」


虎徹さんと出会ってはや五年。初めの頃こそ、ぶつかり合ってばかりいた僕らの関係も時を経るにつれ変化していき、今では互いの家を行き来し、飲み明かすほどの親密なものになっていた。
ある時、いつものように僕の部屋で、いつものように二人で飲みながら他愛のない会話をしていたはずが、気づいたらなぜか恋バナになっていた。
それも、不毛な初恋話。こんな夜中に男二人でするような話じゃない。
にもかかわらず、アルコールのせいか虎徹さんはいつになく饒舌で、今は亡き奥さんとの馴れ初め話を僕に熱く語ってくれた。
照れくさそうで、それでいて幸せな想い出を噛み締めるような彼の表情にふと、僕の胸がチクリと痛んだ。
心の奥底から湧き上がってくる不快な感情。これってもしかして…。
「…で、お前は?初恋はどんなだったんだよ」
何も知らない虎徹さんは無神経な質問を突き付けてくる。
こんな形で恋を自覚するなんて、そう思いつつ、これはチャンスかもしれないと頭の片隅で考えた。
今ならたとえ結果がどちらに転んだとしても、アルコールのせいにしてごまかせるかもしれない。
「僕の初恋は5年前です」
「へぇー、5年前って、ちょうど俺たち出会った頃じゃねーか」
「ええ、そうですね」
恐らく鈍い彼はハッキリと伝えない限り、一生僕の思いに気づくことなどないだろう。
「てことは、え?もしかして、俺の知ってるヤツ?」
「に、なるのかな」
曖昧に返せば、虎徹さんが興味津々に身を乗り出してこちらににじり寄ってきた。
目を輝かせた彼はさらなる質問を投げかけてくる。
「誰か聞いてもいいか?」
遠慮の欠片もないストレートな質問だ。彼らしいといえば、実に彼らしい。
どう答えたものか。即答できずにいると
「ああ、言いたくなきゃムリして答えなくてもいいぞ」
と、わずかに神妙な顔つきになった。
僕の沈黙を拒否だと受け取ったのだろう。
「ワリイ、お前、プライベート聞かれんの苦手だったな」
申し訳なさそうに小さく肩を竦めた彼に、僕は「いえ」と言葉を紡いだ。
「…言ったらちょっとマズイことになりそうなので」
「え?マズイことって、お前まさか」
「ああ、誤解しないでくださいね。法に触れるようなことじゃありませんから」
「なんだよ。驚かせんなよ」
「すいません」
「で、実ったのか?その初恋」
「いえ、絶賛片思い中です」
そう言うと、虎徹さんは「そっか」と呟き、気遣うように目を伏せた。
「…実りそうか?」
「どうでしょうね。感触は悪くないと思ってるんですが」
「ふーん、そんな風に言うってことは相手はお前の身近にいるってことか。気づいてないんなら、そいつ、相当鈍いヤツだな」
「まあ、そうは言っても僕自身、さっき自覚したところなんで」
「んじゃあ、仕方ねーな…って、へ?さっきって、おまっ…それ、どういう」
「ほんとに鈍いなあ」
右手に持っていたグラスを床に置き、虎徹さんに向き直る。虎徹さんのグラスも手から取り上げ、同じく床に置くと、僕は小さく苦笑した。
「いや、さっき自覚したって、それ、初恋っていうのか?」
引っかかるのはそこなのか。
「もちろん初恋です。ついでに言うと、相手は虎徹さん、あなたですよ」
あー、言ってしまった。ぶちまけてしまった。さて、ここからどうするか。
案の定、口をあんぐりと開いたままで虎徹さんは固まってしまっている。
この反応はどうなんだろうな。肯定?それとも否定?
「あの…虎徹さん?」
たっぷり1分間は凍り付いていた虎徹さんが、ハアーと大きな溜め息をついてからようやく口を開いた。
「…本気なのか?」
一言目が拒絶の言葉でなくてホッとした。
「否定しない、ということは、僕の方こそ『本気』にしちゃってもいいんですか?」
「本気」という言葉に二重の意味をかけて、選択権を虎徹さんに委ねる。
「…ずるいぞ、お前」
意図は伝わったようだ。途端に茹蛸のように真っ赤になった虎徹さんの顔を見て、僕はこの初恋が成就したのだと確信した。
「お、俺の方こそ、本気にしてもいいのかよ」
再びの問いかけ。質問に質問で返すのはどうかと思うが、今はどうだっていい。
要するに、彼の返事はイエスということなのだから。
「…バニー…?」
困惑気味に、上目遣いに見つめられ、思わず頬が緩む。
「もちろん、本気にしてください」
そう告げると、僕は虎徹さんの体を抱き寄せ、その唇に熱いキスを落とした。




今さらの馴れ初め話(笑)毎年言ってますが、バニーちゃん、虎徹さん、いつまでもどうか、お幸せに!(^^)!
来年からの二期もイベントも楽しみです♪
来年こそはもう少し浮上できるといいな…。

というわけで、今日はこの辺で、See Ya!

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