ゴーカイジャー短編
□キャラメリゼ、160°
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私だって、もう子供じゃないんです。
キャラメリゼ、160°
ゴーカイガレオンの自室にはありとあらゆる服が散乱していた。
「やっぱだめかなぁ…」
鏡の中で困り顔の私が私を見つめ返してため息を吐く。
「ジョー…」
愛しい人の名前を呼んでみる。
部屋には私しか居ない、当然返事なんて期待していなかったけど少し寂しい。
またため息を吐いて時計を見やる。
かれこれクローゼットから服を引っ張り出し始めて1時間が経過していた。
「こんなんじゃだめ。ジョーは私なんか見てくれない…」
どれを試してみても結局は子供っぽく見えてしまう。
(私だって、いつまでも子供じゃないってこと見せつけてあげるんだから…!)
そうしてまた次の服に袖を通した。