ゴーカイジャー短編

□夏恋Battle!!?
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「ドンさん…先輩にも譲れないものってあるっすよねぇ〜…」

「……僕にけんか売ってるの?」



夏恋Battle!!?




買い出し帰り、ハカセと鎧は盛大に火花を散らしながら睨み合っていた。

ふたりの前を少女が楽しそうに歩いている。


「ドンさん、俺…」

「なに…」


心底嫌そうに聞き返すのはハカセことドン・ドッゴイヤー。


「誘いますっ!」

「駄目に決まってるだろ!!?」


「どうしたの?」


ハカセの大声にアヤメが足を止め訊ねると、ふたりは慌てる。


「「いや、なんでもない(っす)!!!」」


慌てすぎて逆に怪しいふたり。

ゴーカイメンバーの中で素直なふたりだが、こんな時ばかりは仇になる…


「そう?」


アヤメはまた歩き出したが、ちょっと歩いたところで ちらっとふたりを疑わしげに振り向いた。


「えっと、何してるの…?」


無言で睨み合うハカセと鎧に、とうとうアヤメは堪らなくなってきたようだ。


「「え」」

「さっきから睨み合ってるし、それ何持ってるの?」


睨み合うふたりの手には一枚の紙が。

渡すまいと引っ張られるその紙は、小さな体をぴんと限界まで張って破れまいとしていた。

紙に同情すらしたくなる。


「その紙貸してっ!」


アヤメがふたりに飛び掛かった。


「うわっ!!!」

「駄目っすよ!」


更に慌てるふたりと、届くはずのない身長差にもめげず飛び掛かる少女に通行人は目をむいた。


((((なにやってるの?あの人たち…))))


通行人の心境も知らない3人争いは続く…
 
 
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