ゴーカイジャー短編

□りんご飴
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真っ赤に染まった舌は秘密の産物…



りんご飴



「祭りだっ!!!」

突然の宣言に一同はひとりの男をじっと凝視した。


「お祭りですか…」

「そういえばこの星のお祭りなんて見たことないね」


しばらくの沈黙を経た後、考えるように呟くアイムに ハカセは便乗するように連なる。


「面白そうじゃん!」

「くだらない…」

「へぇ〜…?」


意気揚々とルカが言うと、ジョーは素っ気なく相槌を打った。


「な、なんだ…」


どこか含みを持ったルカの目線に耐えられずにジョーがたじろくと、ルカはジョーにそっと耳打ちした。


「あたしはアヤメとお祭りなんて素敵だと思うけどなぁ〜?」

「…っ…」


その言葉に微動したジョーを、ルカは“してやったり”と満足げに眺めるのだった。

これでジョーの意志は固まった。


そこで、話題の少女はやっと口を開いた。


「楽しそう!!!」

「まぁな!」


アヤメの輝かんばかりの瞳に映るマーベラスの姿は実に誇らしげだ。


(なんであんたが自慢げなのよ…)


ルカは心で毒を吐き出すが、それを口には出さないのが彼女なりの優しさなのだろう。

やれやれと肩をすくめて笑うのみ。


「それはそうと、この星のお祭りとはどのようなものなのでしょう?」


首を傾げるアイム。

そこに、待ってましたとばかりに機械的な羽音がした。


『ボクの出番だね〜』

『レッツお祭りナビゲート!!!』


ナビィのよく分かるようで分からない説明を受け、一同は出掛けて行くのであった…
 
 
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