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□続 きっかけはあなたから
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毎週決まった曜日・時間にこのカフェにやってくる彼を、気になり始めるのにはそう時間は掛らなかった。











「いらっしゃいませ!」



カランと入口の扉に取り付けてあるドアベルが鳴ると同時にカフェの扉が開き、其処には千鶴が気になって仕方がない彼がいた。




……良かった。今週も彼に会えた!




彼に会えたことに安堵すると共に、千鶴は彼を空いてる席へと案内する。




見た目からして、同い年位かな?




千鶴は彼が気になり始めてすぐに、彼のことをもっと知りたいと思うようになっていた。

顔しか知らない、彼のことを…












そして、それから1カ月が経った頃…
気になる彼は、やっぱり同じ曜日・時間にこのカフェに訪れてくれる。

さらに最近では、授業の予習を此処でするようになった。
その教科は時に様々だが…




今日は英語の予習してるんだ…。




接客の合間に彼を見れば、英語の教科書やら問題集を広げている彼が見えた。
しかし、よく見ればある問題から全く手が進んでいない。
さらには頭を抱えて、教科書とずっと睨めっこをしていた。


おそらく、その問題の答えが分からないのだろう。



そう千鶴は直感で思った。



そして、英語科に通う自分が少しは彼の役に立つかもしれない…
そう思った途端、体は勝手にコーヒーポットを持って彼の方へと向かっていた。











「此処の答えWhileだと思いますよ。」

「…えっ?」



まさかこの一言がきっかけで、こんなにも彼に近づけるなんて思ってもみなかった。


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