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□A
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せんせいのおよめさんになりたい――…


子供の言う戯れ事だって、そう思うでしょ?
でも、戯れ事じゃないんだよ。
本当に本当に、先生のことが好きなの…






「こんにちはー!」

「「「あっ!!ちづるちゃんだ!!」」」






家から歩いて10分の所にある保育園。
千鶴が昔、通っていた保育園でもある。

高校生となった千鶴は、毎週水曜日の放課後に、こうして遊びに来ている。

千鶴が来れば、子供達は今まで遊んでいた遊具を捨てて、千鶴の元に集まってきた。






「よう、千鶴。」

「平助先生!こんにちは!」

「また来たのか?
 俺達はすっげー助かるけど…」

「子供達と遊ぶの楽しいんです。
 それに…」






此処に来れば逢えるから…
大好きな大好きな、平助先生に…







「ねぇ、ちづるちゃん!!
 きょうはおにごっこしよう!!」

「うん、分かった。
 じゃあお外に行こっか?」

「「「やった!!」」」

「もちろん…
 平助先生も一緒に行きますよ!」

「えっ!!まじで…
 俺…まだやり残してることが…」

「駄目です!
 早く行きましょう?」





そう言うと、千鶴は平助の手を取り運動場へと平助を連れ出した。








先生、私だって分かってるんだよ。

先生のあの時の言葉が…
本心じゃなかったってこと。

私だってもう高校生になったんだよ。
それくらいのことは嫌でも分かる。

でもね…

今まで色んな人との出会いがあっても…
先生のことが忘れられなかったの。

先生のことが好きという気持ちが…
変わることはなかったの。

ねぇ、先生…
これって、本気ってことだよね?


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