「ロイ、その服すごい似合ってるね。」
「よかった。この姿を見たひとみがあまりにポカンとしていたから、そんなに変なのかと。」
「ごめんびっくりし過ぎただけなの。すごいかっこよかったから...自分で作ったの?」
「あぁ。パソコンを見ていたらHalloween特集とかいうのをやっていてね。気になったから調べてみたんだ。」
「その歯は?」
「あぁ、つけ歯だよ。はずさなくては何も食べられんな。」
「あれ?じゃーやっぱり血は吸ってないの?」
「吸うわけがないだろう?いくら血を見慣れてるといっても君の血は見たくないからね。」
「じゃー...噛んだ!?」
「噛むわけがないだろう。」
「ならあの痛みはいったい...」
「さぁ、冷えてしまう前に食べようじゃないか。」
「あ、そだね。せっかく作ってくれたのにもったいない!!」
(ひとみが単純でよかった。恥じらい、頬を染めて胸を押し、見上げてくる君に欲情して、当初の予定では頬にキスするだけのつもりが痕までつけてしまったなんて言えるはずがない。)