Ⅱ
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...
......
「ロイこれ...」
「これは？」
落ち着いた頃にひとみがおずおずと私の片手を引いて、掌に丸いものを置いてきた。
綺麗な細工のものだ。
「ガムランボールっていう名前があるらしいんだけどね、鈴なんです。綺麗な音するでしょ？」
言われて振ってみると、綺麗な澄んだ音が響いた。
優しく癒してくれるような音色...
「あぁ、癒されるな。」
「でしょう？
鈴ってね、心を落ち着かせたりしてくれし、清める力もあるみたいで日本でも昔から大切にされてるんだけど、
この鈴は『夢が叶う』って言われてる鈴なの。
もらってくれる？」
「もらってもいいのか？ひとみだって、」
「もらってほしいの。ロイの夢が叶いますようにっていっぱいお祈りしといたから...また叶えたい夢を見つけられた時のために。」
「ありがとう...肌身離さず大切にするよ。昔も今も変わらない夢を、叶えてみせる、」
「っ！！うん！！」
「ひとみ？」
「なに！？」
「抱きしめてもいいかね？」
「どんとこい！」
昔の夢も今の夢も変わらない...
そう聞いて本当に嬉しそうに笑うひとみに胸が熱くなる。
どんとこいといいながら、私が行く前に自分から抱きついてきてくれるひとみを強く抱きしめた。
やはり君は私にとってかけがえのない存在だ...
君のおかげで開けた未来を
夢を
叶えてみせる。
アメストリスに戻って
君と二度と会うことができなくなったとしても
君が私を想って祈ってくれたこの鈴を持って
必ず叶えてみせる。
愛しい人...
ひとみの夢が叶うように
ひとみが心から笑っていられるように
私も心から祈ろう。
―あとがき
以下、『new』に書かせてもらってることをもう一度載せさせてもらいたいと思います。
色々数字出してますが２０１１年１２月現在、ユニセフで発表されている数字を引っ張ってきているので、フィクションではありません。
年々数字は減少してきているので、見る時期によって実際とは異なることもあるかもしれませんが、書いているのより減っていたら万々歳です。
ヒロインが長々と語ってくれてますが、世界の現状、問題は事実です。
まだまだ取り上げたい問題はあったんですが、揚げだしたらきりがないのでかいつまんで書かせてもらいました。
私が知って実際に感じたことなども盛り込ませてもらって、ぜひ皆さんにも少しでも関心を持ってもらえたらいいなと思って書かせてもらったんですが、わかりにくかったらすみません...
ちらっとでも見てみようかなーなんて思ってくださった方
http://www.unicef.or.jp/children/index.html
ぜひ見てみてください。
『世界の子どもたち』から『写真で見る』『過去の特集』なんか見やすくてお勧めです。
話の最後に出てきた『ガムランボール』も本当にあります。
バリで作られてるものらしいです。
ちょっとロイには可愛過ぎるかと思ったんですが、シンプルなものもあったのでゴリ押ししてみました。
ちょっと今回は本当に自己満な話になってしまったんですが
少しでも感じてもらえるものがあったら嬉しいです。