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生理中はなんでそんなにって言うぐらい眠くなる。
生理前も眠くなるけど、今月は色んな事があったし、特別だろうな。


ロイの優しさが嬉しくて

ロイが作りだしてくれる雰囲気があたたかくて

ロイの近くは居心地がよくて

そばにいたくなる。


きっとそれは生理で弱ってるからっていう理由じゃない。
私はこの人に依存してしまっているのかもしれない...

姿が見えないだけでこんなにも不安になるなんて...だめだな。
会ってまだ4日目なのに、この4日は濃すぎた。
心の中にどんどん入り込んできて、私の弱さを包み込んで守ろうとしてくれるから...
どれだけ支えられてるかわからない。
私がロイの支えになりたいのに。
ロイは私のことなんか気にかけてる余裕はないはずなのに...
きっと私が弱いから、守らないとって思わせてしまう。
もっと強くならなくちゃ。



ゆっくり休んでるって約束したけど、
ロイがいなくなった和室は
ロイの香りがする分、より一人を感じてしまって寂しくて
つい追ってきてしまった。

そんな私をやっぱり注意しながらも甘やかしてくれるロイ。

わざわざ布団を持ってきて巻きつけてくれる。
私が気にしないでいいように「奥さんにもらってくれるか?」なんてふざけて笑わせてくれる。
それは私じゃなくてリザさんにいうことでしょ?
なんて思うけど、昨日の今日でそんなこと言う勇気は持てなくて言葉を飲み込んだ。
早く、リザさんたちが待つ自分の世界に帰れるといいね。


誰よりも優しいロイ。

大好きなロイ。

この人の幸せを心から願うわ。

私がロイにできることなんてたかが知れてるもの。
何もできないのと同じ。
もし、万が一神様がいるなら、この人からなにも奪わないで...


トントントンとリズム感のある包丁の音に耳を傾け、その音を奏でるロイを想ってうとうとと眠りについた。











「ひとみ?起きれるか?できたんだが...」

「...ン...ロイ?」

「あぁ。待たせてしまったね。寝るなら布団で寝れば良かったのに。食べられそうか?」

「ここがよかったのー。ごはん食べるー。」

「持ってくるかから少し待っていてくれ。」

「ロイは食べないの?」

「食べるよ?私も腹が減ったからね。」

「じゃーダイニングで一緒に食べるの。」

「可愛い人だな。痛みは?」

「まだ大丈夫ー。」

「じゃあ早く食べてしまうか。おいで?」
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