白銀に輝く空
□其の十一
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フジとタキの二人が数えた通り、祭りの丁度真ん中の日、四人とも休みがもらえた。
男四人で…(今更ながらに、実際はちがうが…)町の祭りへと向かう。
「かわいいこ、いるかな〜♪」
「フジ、もしかしてお前、それが目的か?」
「いいだろ?だって基本的ににそんな出会いないじゃん?」
「そうだけど…」
「じゃ、青波はなにが目的なんだ?」
「や、楽しめればいいかと…」
「だったら女の一人や二人っ」
フジが青波の首にがしっと腕を回す。
「お前、結構きれいな顔してんだから、軽く捕まるってっ」
こそっとフジが青波の耳元でささやく。
「無理だって。俺、そういうの苦手。」
「え〜。俺もそう思うぜ?」
フジとは反対のほうから今度はアキが顔を出す。
「俺も同意見だ。」
タキもにやっと青波の顔を見る。
「んなこといわれても…」
「そんじゃ、今回は青波の女になれようっから始めるかっ」
「いいね。のった。」
フジの突拍子もない発言にアキとタキが賛同する。
「ちょっとまてよっ」
青波は一人慌てた。