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□ボクがキミを。
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「ジニョン、そろそろ寝ないと…」
言いながら近づいてヘッドホンをそっと外すと、少し驚いた顔でジニョンが僕を見た。
「そろそろ寝ないと、明日も早いんだから」
「あ〜…うん」
もうそんな時間なのか、と言いたげな顔でジニョンが枕元の目覚まし時計に目をやった。
それからゴロンと仰向けになって大きく伸びをした。
「良いところだったのにな〜」
ジニョンは眠そうな目で「まだ眠くない」と子供みたいに言って、ふにゃりと笑った。
そんな笑顔につられて微笑むと、ジニョンも更に顔を緩める。
「じゃあ、もう電気消すよ?」
「うん…」
クリップライトの電源をオフにすると、月明かりが窓から差し込んだ。
自分の寝床に戻って、再び眠りにつこうとしたその時。
「シヌ…」
ジニョンの声に胸が潰れるほどドキッとした。
「…ん?」
冷静を装って返事をすると、ジニョンがゴソッと寝返りを打つ音がして…
「俺も…」
…え?
「…好きだよ」
…!?
その言葉に驚いてガバッと起き上がってジニョンを見ると、すーすーと小さな寝息と共に細い肩が動いていた。
…ジニョン?
え…?今のって…
「…寝言?」
今すぐ叩き起こしたい気持ちを抑えつつ、月明かりで照らされたジニョンの背中を見つめてたら、何だかものすごい脱力感が襲ってきた。
何だよもう…
深い溜息と共にベッドに身を委ねる。
『俺も…好きだよ』
さっきのジニョンの言葉が頭をぐるぐる巡る。
目を閉じるとジニョンの笑顔が浮かぶ。
眠れない…
何回目かの溜息で目を開けると、やたらと眩しく感じる月明かりが目に差し込んでくる。
カチカチと時を刻む時計の音はシンと静まりかえった空間で、その音を大きく響かせて耳を支配する。
眠れない…
眠れない…
眠れない…
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