作品

□お兄ちゃんとの秘密。
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和希はニコッと笑って上総に言う。
「上総兄ちゃんは疲れてるんだから、休んでていいよ?」
「いいから、やらせろ‥‥今日は俺が作るんだ」
上総はエプロンを取って、和希につける。
「上総兄ちゃん?」
不思議そうに上総を見上げる。
「一応、ここで監督として見ていろ」
真剣な眼差しに混乱する和希。
「うん‥‥わかった‥‥」


「ただいまー」
リビングに入ってきたのは、シャツダラ腰パンしたチャラい秋寿だった。
「おかえりー」
テーブルを拭きながらお皿を並べる和希を見て、キョトンとする。
「まだ7時30分ぐらいじゃん‥‥なんか今日、飯作んの早くね?」
「うん!!早く帰ってきた上総兄ちゃんが作ってくれたんだ」


キッチンから出来たおかずをテーブルへ運ぶ上総。
「上総が作った飯なんか食えっかよ‥‥和希の飯に慣れんのも1年はかかったんだぞ?」
嫌みを言う秋寿に頬を膨らませて怒る。
「秋兄ちゃんすぐ慣れてたじゃん!!秋兄ちゃんの友達から聞いたんだからな!!」
「嘘つきは良くないぞ?顔がそこそこの和希ちゃんは、性格で攻めなきゃイケないからな!!」
ハハハと鼻で笑って、一旦2階に上がっていった。
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