novel*h

□ring
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「んっ、あぁ…っ、あ…!!」

「っ…一君…苦しい?辛い…っ?」

ちがう、そうではない

「それとも…気持ちいい?」

頷こうにも、自ら動いているのか、激しい律動によって頷かされているのか分からない。

「ぁ…っ!…そう、じ、そうじ…っ!!」

「うん…はじめ、くん、好きだよ、愛してる…」

「っ、あぁ…っ」

「いっしょに、イこっか…!」

総司が言ったとたん、さらに激しい律動へと変わり
強すぎる快感に、俺は意識を手離した。








翌朝目を覚ますと、総司のベッドと俺の身体はすっかり綺麗になっていた(スラックスまで穿かされている)。

さらさらのシーツが肌の上を直に滑る感触が心地よくて、もう一度目を閉じた。

その瞬間、違和感に襲われ勢いよく起き上がる。

(総司が、いない)

いつも横で寝ているはずなのに。
不安に駆られた直後、カチャリと控えめな音がして、総司が部屋に入ってきた。

「あ、おはよう一君。
起きてたの?」

総司、だ。
よかった、いなくなったりなどしていなかった。

思わず、頬が緩んだ。

「どうしたの一君?
そんなに可愛く笑って。
ちゅーしたくなっちゃうよ」

総司が俺の隣に座り、唇に触れるだけのキスをした。

「おはよう…総司」

「あはは、おはよう一君。
身体、平気?」

「あぁ、」

この時間が好きだ。
まるで、世界に俺と総司しかいないかのように錯覚する。

総司はにこりと笑って、もう一度キスをした。



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