novel*h

□獣
2ページ/3ページ


気が付いたら、目の前には、俺を見下ろす総司の顔。

つまり、さっきとは反対に、向かい合う体勢ということで。


「ん…っんぅ、ん…!」


そのまま、ゆるゆると腰を動かされたものだから、さっきまでの熱が甦り…
また身体が熱くなる。


「僕…まだイってないんだよね、」

「あ…ぁ、…ふ…っ」

「付き合ってくれる、でしょ?」


有無を言わせない総司の問いかけに答えるもできず、
俺はただただ、快感を追うだけだった。






どれほど突かれたかも分からない。

気持ちよくて…
総司が、愛しくて、愛しくて…

それしか考えられなかった。



「んあぁぁっ!!」

「ん…っ」


最奥を貫かれ、それと同時に俺の雄を強くしごかれる。


「はじめくん…っ、限界…?」

「あぁ、…あっ、あ…っそう、じ…!!」

「うん、…僕も、限界…っ!」


目の前が真っ白になるほどの快感に身をゆだねるが、
それでも、翡翠だけは色褪せない。


その端正な“人の顔”に手を伸ばし、触れた。

次いで、総司の瞳を見る。

ひどく熱く、甘く…欲にまみれていた。
まるで…

(人のものではない、みたいだ…)

そう思ってしまうほどに。


「なぁに、はじめくん…っ?
可愛いなぁ…っ!!」

「はぁ、あぁぁっ!!」


またもや激しく腰を打ち付けられ、顔に触れていた手も宙を掻く。

ぱんぱん、という破裂音が大きくなり、あまりの刺激に俺の目からは涙が溢れだす。


「…くっ……!!」

「ぅあああぁぁ…っ!!」


総司が切なげに眉を寄せた瞬間、ナカに注がれる熱いもの。

それよりも遅いのか早いのか、俺のものからも白濁が飛び、自らの腹を汚した。






.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ