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□Birthday
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指先や耳が一段と冷たい
俺は今こんな寒い中パトロールをしている
隣にはいつものようにハンドルに手をかけた犬がいる
「ねぇ ボリス」
「・・・」
「今日何の日か知ってる?」
「・・・仕事の日」
「クスッ」
「おまえ 馬鹿にしてんのかぁ?」
「ボリス」
「・・・・・・」
「ボリス」
「ボリス」
「ボリス」
「んだょ しつけーなぁ」
俺は窓に向いていた顔をコプチェフの方に向ける
と青く綺麗な箱が顔の真ん前にかざされた
「ハッピーバーステーボリス
」
「・・・・・・・・・・・・・」
「ボリスってば自分の誕生日忘れるとかありえなーい(笑)」
俺の目には今にも溢れそうな涙が溜まっていた
ひたひたと溢れた涙が制服に落ちる
「うわぁぁ![](/img/emoji/6P.gif)
ボリスどうした?
嫌だった!?プレゼント」
俺は涙を手の甲で拭き取り
今にも消えそうな声で「ぁ りが・・・・と」
コプチェフは俺を優しく抱き寄せ大きな手で俺の頭をなでる
今年の誕生日は幸せだ