浅い夢−鳴門−

□君から逃れられない
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何時から、君と目が合わなくなったんだろう。
何時から、二人でいても笑いあわなくなったんだろう。
付き合い始めたころは、こんなんじゃなかった。

二人でいると、楽しくて、君に恋焦がれて、

君がいとしくて。

どうしてこうなったんだろう。

ねぇ、何時から私たちの心はすれ違い始めたんだろう。

横で静かに息をして寝ている君を見つめる。

整った顔に今は閉じられている、優しい瞳。

そんな瞳にある生々しい傷跡。
その傷跡に、そっと口付けをおとす。

気づかれないように、そっと布団を出て、着替える。
必要な荷物と、気持ちを持って出て行くつもりだった。

でも、なんでだろう。

いまさらになって君が、この部屋がとても愛しい。
思い出が詰まりすぎてた。

二人でテレビをみて、コタツに入って、ご飯を食べて。

この空間を作り上げてきた。

そんな心地よい雰囲気は、いつでも私を迎えてくれた。

でも、もう戻れないね。
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