浅い夢−鳴門−
□約束の指輪
1ページ/2ページ
一緒に任務をこなして以来、ずっと恋焦がれてた。
頭がよくて、面倒くさがりで、誰よりもかっこいい君に。
だから、君が付き合ってくれたときは本当にうれしかったんだ。
「・・・聞き間違いだよね?」
そういう私の声は、多分震えてた。
「聞き間違いじゃない。」
いつもの、気だるげな雰囲気はなくなっていた。
「なんで?」
「いったろ?火影様直属なんだよ。」
ダリィなんていいながらも、君は少しうれしそうに微笑んでいた。
きっと、私うれしくなると思う。
火影様の秘書として、そばにいられるなら。
でも、やだよ。
そしたらシカマルといられなくなっちゃう。
いつもは大好きな火影様も、今だけは嫌い。
わかってる。
シカマルは、頭がいいし、実力がある。
忍だから、仕方ないとは思うけど。
それだけシカマルを好きでいても、ここで一人で待つだけ。
・・・いやだ。
「やだよ・・・・。」
そういう私に、シカマルはため息をついた。
「仕方ねぇだろ。」
そういって、シカマルは私を抱き寄せた。
この広い胸がすき。
この暖かい腕も、なにもかも、遠くにいっちゃうの?
もう、わがままは言えないことぐらいわかってた。