浅い夢−鳴門−
□囁かれた言葉
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「カカシさんから、ねぇ･･･。」
意味深にゲンマは呟き、私を抱き寄せる。
「なにもらったの？」
と、耳元で甘く問いかけてくるゲンマに、私の思考は停止した。
こんなゲンマ知らない。
こんな甘く囁きかけるようなゲンマに、私の頬に血が集まる。
そして、問いに答えない私の耳にゲンマは軽く噛み付く。
「んっ･･･！」
ゲンマに触れられた場所が熱い。
耳が、熱い。
これ以上触れられたら壊れてしまう。
私は、ゲンマの胸をそっと押す。
そんな私の瞳をゲンマは覗き込み、私の口を奪う。
離さないというように、私の後頭部を押さえ込み、抱きしめる腕をいっそう強くして。
口を離して、また角度を変えて口を奪っての繰り返し。
息が整わず、頭が朦朧としてくると、自分の力でたつことができず、ゲンマに身を任せる形になる。
そんな私と、一瞬だけ視線を交差させてゲンマは、私を抱きかかえる。
毛布がおちて、一緒にカカシさんからのプレゼントも落ちる。
そして毛布や、箱をよそにゲンマは私をベッドにそっとおろす。
「嫌か･･？」
少し切なげに微笑んで、ゲンマは私の髪を梳く。
さらりと指からすべり落ちていく髪を、愛しげにゲンマは見つめる。
そして、髪にそっと口付けをおとし、もう一度私を見つめる。
「･･･嫌なんかじゃ、ない･･･。」
帰ってきたときに体を包んでいた寒さが、私の火照った体を冷やそうとする。
ゲンマはそんな私に優しく微笑み、口付けをおとした。
額に、瞼に、頬に、唇に、首筋に。
だんだんと下がっていく口付けに、服のそでからするりと入り込むゲンマの冷たい指先。
私の胸を、そっと愛撫していく優しい手つきに、息が漏れる。
「は、ぁ･･･んっ」
漏れた声を抑えるように、口をきゅっとかみ締める。
けれど、そんな私の胸をゲンマの舌が弄ぶ。
結んだ口元から、吐息がもれる。
そしてゲンマは、胸の中心部を弄んだあと、ゆっくりと手が下に伸びる。
太ももをなぞるように手で上にあがってゆき、
たどり着いた場所を指で優しく押す。
「ひゃっ･･･！」
つい、口を塞ぐのも忘れ出た声に、ゲンマが意地悪に微笑む。
――ああ、もう。
その顔に、惹かれたのかもしれない。
そんな私のことはしらず、ゲンマは耳元に口を寄せる。
囁かれた言葉
（甘い甘い君の声が、）
（私を溶かしてしまいそうだ。）