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□どっち?
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土方さんの部屋にお茶を持っていくと

そうだった、と土方さんは引き出しから何かを取り出した


「千鶴。お前結い紐が切れたっていってただろ。
殆ど使ってねぇから、欲しかったら持ってけ」


「え?いいんですか?」


土方さんはそういって
私に青と紫の結い紐を手渡した


どっちも綺麗で迷うなぁ……


「どっちにしようかな…」

「どっちも持ってけばいいじゃねぇか」


「ダメです。頂けるだけでも有り難いのに」

土方さんは呆れた様に言ったけど、ここはきちんとしておかないと。

私だって自分の身の程位分かっているつもりだ。


「……はぁ。千鶴、それ一旦どっちも渡しとくから、決まったらひとつ返しに来い。それでいいだろ」


「は、はい。すみません!」

それからしばらくしても決められない私に土方さんが提案してくれて、
私は飲み終わった湯呑みと二つの結い紐を持って部屋を後にした。
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