BL小説(TIGER&BUNNY編2)
□☆【虎兎】if〜もしも虎徹さんとバーナビーの年齢が逆だったら?
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18年ヒーローを続けているのに未だ両親を殺した犯人が見つけられない。
僕が4歳の時、クリスマスを今のアポロンメディアの社長・マーベリックさんと過ごした後
家に帰宅したら何者かに両親を殺されていた。
部屋中、炎に包まれて両親が血を流して倒れているのを見た。
マーベリックさんがいなかったら僕は今でも1人部屋に籠っていたに違いない。
両親が亡くなって34年。
"ウロボロス"という謎の言葉とマークだけを頼りにヒーローをしながら捜し続けている。
「・・・は?どういう事ですか、ロイズさん?」
「いや、実は社長がね。新しいヒーローを起用すると共に君とコンビを組まそうという話になってね。」
アポロンメディア・ヒーロー事業部で上司のロイズさんが申し訳なさそうに僕に言った。
「・・・僕は誰とも組む気はありません。」
「そう言うと思って私も社長に言ったんだけどね・・・。社長がどうしてもと言うものだから・・・」
すまないね。と謝りながらロイズさんはさっさと出て行ってしまった。
僕は深く息を吐いて自席につく。
・・・よりによってコンビだと?!
マーベリックさんも何を考えているんだ?
僕がなんの為にヒーローになったのか分かっているはずだ。
両親を殺した犯人を捜す為だと。
それなのに誰かとコンビを組むだなんて、どうかしてる。
今夜は出動がなければ帰れるからマーベリックさんと会って直接話をしよう。
そしてコンビは誰か違う人にと打診してみよう。
そう決意して僕は書類作成の為、パソコンに向かった。
帰りにマーベリックさんに連絡をして会った僕は最悪な気分になって部屋に帰った。
『バーナビー、君と同じ能力の彼とコンビを組んでヒーロー業界を盛り上げてくれないか?』
あんな風に言われたら頷くしかないじゃないか。
彼は僕の恩人なんだ。
「・・・最悪だ・・・」
リビングのリクライニングに身体を預けた。