BL小説(TIGER&BUNNY編2)
□【虎兎】もう一度初めから・・・
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「おい、バニー。」
「僕はバニーじゃありません。バーナビーです。」
「いいからいいからちょっと来いって。」
虎徹に呼ばれ、ランニングマシーンで走っていたバーナビーは渋々止めるとベンチで集まっている虎徹たちの元へ歩いていった。
「なんですか、虎徹さん?」
肩からタオルを掛け、汗を拭っているバーナビーに虎徹は口を尖らせて口をついた。
「いや、こいつらがさ〜・・・なんか俺らの様子がおかしいっつーから・・・」
「おかしい?どういう事ですか?」
虎徹もバーナビーも訳が分からないといった顏をしてそこにいるアントニオ・ロペスとイワン・カレリンを見た。
「いや、だって虎徹、お前・・・」
アントニオは困ったように笑う。
「なんだよ?」
「・・・なぁ、イワン?」
「あ、はい・・・」
アントニオとイワンは見合わせた。
「あぁ?お前いつから折紙の事"イワン"とか呼んでんだ?」
不思議そうにアントニオとイワンを交互にみる虎徹。
アントニオとイワンは付き合っている。
しかも、それを少なからず関わったのは他でもない虎徹とバーナビーだ。
虎徹とバーナビーもアントニオたちより先に付き合っているはずなのに2人ともその記憶がない。
「そ、それはお前・・・」
「アントニオさん・・・」
「あれ?折紙先輩もロックバイソンさんの事・・・?」
「あーー!ちょっとちょっとおお〜〜〜!!」
叫びながらファイヤーエンブレムことネイサンが虎徹らの間に入ってくると
急いでアントニオとイワンを連れて去って行った。
嵐のように去って行った3人を見た虎徹らはその場で呆然とするしかなかった。
「なんだよファイヤーエンブレム?」
「ちょっと何言おうとしたのあの2人に?」
「え?僕らの事を言おうとしただけですけど?」
「はぁ〜・・・」
ネイサンはわざとらしく大きなため息をついた。
「今のあの2人に言っても駄目よ。」
「ど、どうしてですか?」
「この間のひったくり事件であの2人NEXT能力あびちゃったらしくてね。
ここ2年くらいの記憶がないのよ。」
「はぁ〜??」
「え?記憶・・・無くなっちゃったんですか?」
「そうなのよ。だからアンタたちが付き合ってる事も知らないし、ましてやあの2人が付き合ってるのも覚えてないのよ〜」
アントニオは驚いて雄叫びを上げ、イワンは放心状態になった。