BL小説(TIGER&BUNNY編2)
□☆【虎兎】やっぱり本物がいいって再確認!
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それはいつものように虎徹さんと甘い時間を過ごしている時だった。
彼の暖かい雰囲気だとか大きな手だとか指だとか唇だとか肌だとかを十分に堪能していて、僕の心も身体もふわふわで幸せを噛み締めている、そんな大事な空間…
それが一気に凍りついたのは彼の一言だった。
「なぁ、ビデオ撮っていい?」
「………はぁ?!」
思いっきり冷たい視線を彼に送る。
もしかしたら出会った時よりも冷たいんじゃないだろうか?
頭の片隅に冷静な突っ込みをする僕に虎徹さんは何食わぬ顔をしてベッドサイドの引き出しを開けハンディカメラを取り出した。
「嫌ですよ?それは却下です」
カメラを取り上げようとして手を伸ばすとその手を逆に掴まれた。
そのまま手をシーツに縫いつけられる。
「だって〜あのAV処分したじゃん?お前のお願い聞いて、この間、目の前で処分したじゃん?」
…AV…
ファイヤーエンブレムから貰った僕達のそっくりさんが出ている物で…
僕としてはアレに出ていた虎徹さんのそっくりさんより虎徹さんの方がカッコイイし、身体だって虎徹さんの方が…
いや、そんな事はどうでもいい。
そのAVのせいで虎徹さんは僕に対して"もしかしたら女の方がいいんじゃないか?"と疑った。
そんな小さなヤキモチを妬く虎徹さんが愛しくて僕は虎徹さんをいつも以上に求め、虎徹さんも僕を激しく抱いた。
その後に問題のAVを捨てる代わりに動画を取らせて欲しいと言われて思わず虎徹さんを蹴り飛ばして…それでその話は終わったものだとばかり思っていた。
それなのに…
僕を抱きしめていた腕が緩み、僕の顔を覗き見る彼の顔。
「だったら、またネイサンに貰ってこよっかな〜?」
「はぁ?!」
「なんかな?あのAV…第2弾発売されたってネイサンから連絡あったんだよな〜」
「…ぃ…す…」
「ん〜?なに?バニー?」
彼の顔が意地悪な笑みを浮かべている。
「…いや、です…やめて…」
「そんなにあのAVはイヤなのか?なんで?」
「…いやです、よ…」
「じゃあ…撮っていい?」
「んっ…んんっ…」
三脚でカメラをセットしてベッドに座りキスを仕掛けてきた。
カメラが僕らを見ている…
そう思うといつもより興奮している気がする。
誰に見られてる訳でもないのに…
僕の服の上から這う虎徹さんの手がいつもより熱い…
「…いつもより感度いいな」
「んぁっ…そんな、ことっ…」
「そぅ?」
嬉しそうに口角を上げて微笑む虎徹さんがいつもより色気を発してるのは気のせいじゃない…
唇を重ね、舌を絡ませながら、虎徹さんの熱い手が僕の胸の突起に触れた。
「…あっ、ン!」
電流が走ったようにピリピリする。
突起が硬くなっていく。
虎徹さんの指先でクリクリされて僕の下半身がはしたなく起ち上がる。
「…バニーちゃん?…腰が動いてるぞ?」
仰け反るようにベッドに倒れた僕の足を広げ、割って入ると覆い被さって晒された突起に一舐めした。
身体が痙攣を起こす。
虎徹さんの舌の感触が…気持ちイイ…
両手で胸を弄られ、舌や口は性器を舐めまわす。
生ぬるい感覚がダイレクトに伝わり、快感だけが僕の頭を支配した。
わざとらしくイヤラシイ音を立て性器を咥える虎徹さんが時折見上げる視線を感じ僕も目を開けた。
"もっと乱れろ"
そう言われている気がして目を逸らせず喘ぎ続けた。
「…あっ、んっ…そこっ、イィッ…こ、てつ…さんっ…」
「…カメラに見られて感じ過ぎじゃないの、バニーちゃん?」
「…そっんな、こと、…」
「…ほら…ココ…うねってる…」
「ひゃあっ…!!」
3本の指が中を掻き回す。
その指を絡め取る様にうねっている…
「…キツっ…もう少し緩めろよ?」
「む、…むりっ…あぁっ…?!」
コリっとした場所、前立腺を刺激され、四つん這いになっていた僕の身体は跳ね上がった。
身体を支えていた両腕に力が入らない。
カクンと力が抜け、顔が枕に埋まる。
足が震え、倒れこみたいのに虎徹さんが片腕で僕の腰を支えているから倒れようにも倒れなくて…
項に舌が這う。
中に入っている指は出し入れされて喘ぎが絶えない。
「…はっ、ばにぃ、」
荒い息を繰り返す虎徹さんの切羽詰まった声。
「…も、こてつ、さっ…んぁっ、きて…」
腰を振り誘う。
ゴクリと喉を鳴らした虎徹さんが中に埋めた指を抜いた。
「…んっ、あぁっ!」
後ろから虎徹さんがペニスを当てる。
ヒクヒクしたソコに虎徹さんのモノが触れた事で僕の身体に電流が流れた。
…入って、くる…
グルリと縁を描くように押し入れていく。
ググッと広げられている。
少しずつ中に入ってくるペニス。
短い息を吐いて入ってくる快感をやり過ごす。
「あぁっ…あっ、入っ、て…はっ…」
押し広げられた中に虎徹さんのペニスが脈を打っているようだ。
…きもちイイ…
「…くっ…はっ、ばに、…ぜんぶ、入った…」
「アン、んっ…ドクドク、してる…」
「ばにぃ…こっち見ろ…?」
後ろから手で促されると僕の目にカメラが写った。
「あっ…!」
「んっ…バニーの恥ずかしい姿…見られてるみてぇだろ?」
耳元で囁かれてドキリとした。
視線の先にはカメラがジッと僕らを見る傍観者のようで…
「くっ…ばに、絞めるなって…」
僕の中にある虎徹さんのペニスが大きくなる。
「あっ…んんっ…」
そのまま大きく打ち付けられた。
「あああっ…やっ、はげしっ、いっ…ンあっ…!!」
ガンガンと奥を突かれ、その度に僕の身体が跳ね上がる。
激しく打ち付けられて、逃げるように前へいくのを止めるように腰を掴まれた。
気持ち良すぎて…快感を逃がそうともがいても出来ない。
髪を振り乱し、喘ぐしかない…
「あっ、もっ、こ、てつ、さっ…ヤッ、いぃっ…ハァ、ンッ…」
中を擦られ、自分で自分のペニスを握り、上下に扱く。
時折見えるカメラ。
…見られている…
その事が僕を余計に狂わせた。
バッグで突かれ、騎乗位で突かれ、正常位で突かれて…僕は何度も何度もイかされて最後には気を失った。
目が覚めると僕の身体は綺麗に拭かれて虎徹さんに腕枕をされていた。
「…起きたか?」
目の前に優しく笑う彼がいる。
「…ぁ…」
喋ろうとしてたが声が出ない。
掠れてしまっているようだ。
「無理して喋るな」
そう言って虎徹さんが僕の髪に優しくキスをした。
「…こ、てつ…さん…」
「悪かったな、バニー…ちょっと止まんなかった…」
髪を優しく撫でながら、申し訳なさそうに呟く。
首を横に振って笑ってみせる。
そう言えば…
「…カ、メラ…は…?」
「あ、あれか?ちゃ〜んとデータ移したよ」
「…え?」
…嘘でしょ?…え?…えぇ⁇
驚いて上体を起こす。
身体に痛みが走り、思わず顔をしかめた。
「急に起き上がるなって」
虎徹さんが僕の背中に腕を回し、ゆっくりと横たわらせてくれた。
「そんな驚くとこか?撮るだけなんて、もったいなくってさ〜…残しちまった!」
悪びれた顔もせず、寧ろ爽やかな笑顔で言い放った虎徹さんを僕は睨みつけた。
「そんな怖い顔すんなって〜」
そのまま腕枕をしながら抱きしめて、僕の顔中にキスの雨を降らせる。
「バニーが可愛かったから、いいじゃねぇか〜」
……もぅ…虎徹さんったら…
睨んでいた僕も虎徹さんのキスで頬が緩んでしまう。
「…ぼくに、も…そのデータ…下さい、よ?」
自分が喘いでるのはあまり見たくないけれど…虎徹さんのゾクゾクするような雄な顔が見られるなら……
また…ビデオを撮ってもいいかな?…なんて、密かに僕は思っていた…
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