BL小説(TIGER&BUNNY編2)
□【虎兎+楓】子供はいつの間にか大人になっている
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次の日。
バニーと一緒に朝を迎えて、楓との待ち合わせの時間までゆったり。
同居していた時はこんな時間作れなかったなぁ・・・
隣で寝ているバニーの髪に手を掛け、梳いてやる。
気持ち良さそうに微笑んで手の方に擦り寄ってくる。
そんなバニーが可愛くて思わず抱きしめてしまう。
オッと、起こしちまうのは可哀そうだよな〜
軽くバニーの髪にキスを落としてベッドから抜けだした。
一階に下りてまずシャワーを浴びる。
ガシガシとバスタオルで髪を乾かしてキッチンへ。
冷蔵庫から卵とベーコンとスライスされているレタス・キャベツ・にんじん・ピーマンが入った袋、マカロニサラダを取り出す。
卵とベーコンに火を通してベーコンエッグに。
野菜が入った袋から出してマカロニサラダをトッピング。
後はコーヒーメーカーでコーヒーを淹れてトーストを焼く。
トーストを焼いている間にロフトに行ってバニーを起こした。
「バニー?起きろ?」
「・・・う・・・んん・・・」
寝返りを打って中々起きない。
こいつは低血圧で朝が弱いからどうしたもんかと考えてるとバニーがうっすら目を開けた。
「・・・ん・・・こて、ちゅ・・・しゃん・・・?」
舌足らずに俺の名前を呼んでゆっくり瞬きをしてる。
「ん。おはよーバニー。」
「・・・うぅん・・・おはよ・・ごじゃい、ます・・・」
ふにゃりと笑うバニーが可愛くて思わず頬が緩んでしまう。
「ほら、起きろ。朝飯冷めちまうぞ?」
バニーはん〜って手を伸ばしてきて俺をベッドに引き込んだ。
「も〜ちょっ・・と・・・」
「バニー?せっかく作ったのにぃ・・・」
バニーを抱きしめて首筋に軽くキスをしてやる。
寝起きでふわふわしてるバニーはほんと可愛い。
ちゅっちゅっといっぱいキスしてやって最後に唇にキスをして・・・
「早く起きろって。」
と自分でも信じられないくらいの甘い声で囁いていた。
すっかり起きたバニーはなんでもっと早く起こしてくれなかったんだと怒った。
だって、しょーがねぇだろう?
あ〜んな甘えたバニー目の前にしてイチャイチャしねぇでいられるかっての!!
俺が用意した朝飯を2人で食ってバニーはシャワーを浴びにいった。
バニーがシャワーを浴びている間、俺は朝飯の片づけと出掛ける用意をする。
・・・緊張する・・・
楓がバニーを好きなのは知っている。
スケート場で助けられて以来大ファンだ。
けど、それとこれとは違う。
これから俺は楓にそのバニーと一緒になりたいって言わなきゃなんない。
あ〜・・・胃痛い・・・
バニーの準備が整ったので俺の車で待ち合わせ場所まで移動した。
駅のプラットホームで待っていると楓が電車から降りてくる。
「かえでぇ〜〜!」
俺は両手を広げて迎えると楓は怪訝な顏をしたが隣にいる変装したバニーを見てパッと笑顔に変わった。
「バーナビー!」
一目散にバニーまで走ってくると楓はバニーに抱きついた。
一瞬驚くように目を見開いたバニーはすぐ笑顔になって楓を抱きしめ返す。
・・・って、俺の立場は?
「楓ちゃん、久しぶり。」
「うん。」
「でも、出来ればあまり大きな声で僕の名前を言わないで?」
「あ・・・ごめんなさい・・・」
楓が笑いながら舌を出す。
くそっ・・・楓かわいいな・・・
ボーっとしている俺にバニーが楓の手を繋きながら、
「行きますよ、虎徹さん?」
そう言って俺を置いて歩き出す。
俺は急いで2人の後を着いて行った。