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□性転換!
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「おやび〜ん!!大好きです!!!」


「あっそ」


「お、おやびん…もっとリアクションしてくれても…」


「いや、リアクションのしようがねーよ。俺お前のことどうも思ってないし」






ガーン!!!!!







破天荒の上に、ゴシック体の立体文字が浮かんでいた。






「じゃ、じゃあ、ボーボボのことはどう思ってるんですか?」



「ん?そーだな…うざくて主人公ぶってて何かと鼻毛で攻撃してくるし本当に邪魔だとは思うけど、俺の相棒だと思ってる」



「じゃ、じゃあ、嬢ちゃんのことは?」



「ヒロインぶっててムカツク。まあ、一応戦闘で危ないときは守らないといけないと思うくらいだな」



「あのガキは?」



「ヘッポコ丸か…まあ、いい奴なんじゃねーの。バトルオタクで」




「ソフトンは?田楽は?ギョラ公は!?」




「ウンコは真面目すぎるけど強いし頼りになるし…まあ俺ほどじゃねえけどな!
田楽マンはチビでうざい。まあせいぜいかわいこぶってりゃいいんじゃね?
魚雷先生は………うん、尊敬してる」



魚雷ガールが近くにいてはいけないので、首領パッチはあたりさわりのない答え方をした。



「ええ…じゃあ、最後…天の助は?」



「戦闘に不要だとは思うけど、友達。」




「もう一度聞きます…俺のことは?」




「正直どうでもいい」




「せ、せめて子分とか…」



「あーじゃあそれでいいや」





またしても破天荒の上に「ガーン!」という文字が浮かび、かなり打ちひしがれていた。




「そんなぁ…俺はおやびんのこと尊敬してるしいつも一緒にいたいしいかなるときも一緒に戦いたいって思ってます!」



「だろうな」



首領パッチはあっさりと言った。




「ていうか、破天荒、お前男じゃん?」



「は?ハイ」



「お前ルックスいいんだからよ、適当に女でもひっかければいいんじゃねーか?俺とか人間ですらねえし」



「いえ!!!!そこらへんの女にはない魅力がおやびんにはあるんですっ!!!」



「いや、力説しなくていい。」



「いやもう本当に…!俺おやびん相手なら勃ちますよ!!」



「大声で言うな!!とにかく、男が男に大好きとか言うな!気持ち悪い」




そう言うと、首領パッチは持っていたヤッ君をずるずると引きずって去っていってしまった。




「うう、おやび〜ん…。その人形は男じゃないんですか…?」




破天荒の声は首領パッチには届いていなかった。









首領パッチが完全に去ってから、破天荒は芝生に寝転がって考えていた。



(おやびんも、男とか女とか結構気にする人だったんだなあ…。嬢ちゃんのことは守らないといけない、とか言ってたし)



破天荒がはあ〜っ、とため息をついたとき、ふいに声をかけられた。



「どうしたの?破天荒さん」



声の主は、噂をすれば何とやら…というやつで、ビュティだった。



「嬢ちゃんか…いや、別に何でもねーよ」


「そう?結構悩んでるのかと思ったけど、おせっかいだったかな。ごめんなさい」




じゃあ、と手を振るビュティに、破天荒も一応ひらりと手を振り返した。





(…嬢ちゃんにあって俺にないもの…)



破天荒は目を開いて、自分の体を見た。




(…胸か?いや、失礼だとは思うが、嬢ちゃんもまだあんまり…)


(ていうか、そうか。俺、男なんだよな…俺はおやびんが本当に大好きだし、性別なんて気にしないけど、おやびんが気にするなら…っ!!!)







破天荒はがばっと起き上がって、よし、と声を出すと、おもむろに電話をかけた。
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