業火の果て

□第32章 果てなき焦土
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祐都と別れ、病院を後にした。

木枯らしが足元の紅葉を巻き上げた。

まるで業火にまとわりつかれるように……

「誰かを不幸にしてまで、自分の幸せを願うなんて……」

自分の業の深さを華音は思い知った。

「だけどアキを取り戻してみせる。絶対に沙良から奪い返してみせる。」

愛する人に愛される。

ただそれだけのことが、自分に生きる意味をもたらす。



華音は歩き出した。

まだ見えぬ未来に向かって……



☆完☆ あとがき
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