天狼の彼方
□第14章 追悼
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「抱き枕にはされたわよ。」
里緒菜の横で寝ころびながら、華蓮は白状した。
「許せない!」
「おっぱいも揉まれたわ。」
激怒する里緒菜の乳を掴んだ。
「いやん!」
くすぐったそうに里緒菜は身体をよじった。
「それだけ?」
「それだけよ。だってすぐに寝ちゃったの。寝顔が可愛かった。」
「そうなのよね!おっぱいを触りながら赤ちゃんみたいに寝るの。」
顔を赤らめ里緒菜は胸を押さえた。
「早く逢いたい…」
「冬休みが終わったらいっぱい逢えるでしょ?」
「うん!楽しみ!」
嬉しそうに微笑む従妹を、華蓮は羨ましく思った。
「カレンの彼氏のことも、そろそろ教えてよ!」
「嫌よ…」
「何でよ!」
「リオ、きっと怒るもの…」
「暴力振るうとか?」
里緒菜はガバッと華蓮の胸を掴んだ。
「それはない。」
アハハと華蓮は笑った。
「別れた方がいいって言うと思う…」
「自分でそう思うなら、なぜ付き合うの?」
「好きなの…大好きなの…」
一瞬、蓮の顔が目の前を過ぎった。
テレビでは、アイドル達がカウントダウンを始めた。
「5、4、3、2…ハッピーニューイヤー!」
*