山田センパイ

□第4章 駆け引きは得意ですか?
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午前9時。

今日も一日が始まった。

途端に営業二部の浜野部長と営業部の先輩社員達が相澤翔平の元にやってきた。

「相澤君これお願い。こっちは12時まで。あとは今日中でいいから。」

「了解です。」

「相澤、俺のも急ぎで大丈夫かな。」

受け取った資料をパラパラと捲った。

「10時までには終わらせます。」

翔平が答えると、先輩達は安心して去っていった。

「エリカさん、浜野部長の件12時までにお願い出来ますか?」

「分かったわ。」

資料を確認してエリカはニコリとうなずく。

「シホさん、宮坂さんと吉田さんの仕事を俺と手分けしてお願いします。」

「OK!」

すぐにシホはパソコンに向かった。



翔平は、残った資料のうち簡単なデータ打ち込みをユウナに、請求書の作成をマナミに手渡した。



「いやぁ助かるよ。相澤君が営業事務を仕切ってくれるようになって!」

浜野部長はニコニコと横に立ち、世間話を始めた。

「部長、おしゃべりしてると相澤が仕事出来ないじゃないですか。」

元二部の事務だったシホがギロリと睨んだ。

「あぁぁすまんねぇ…」

すごすごと浜野部長は退いた。



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