不機嫌なドルチェ

□第6章 レヴェ・ド・ノエル
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12月、シーズン突入です!

学生時代、ケーキ屋でバイトしていたから壮絶なクリスマスなら経験済みです。私、バイトに青春捧げてました!

……なんて、彼氏がいなかっただけです。甘いクリスマスなど無関係でした。

25日の夜ボロボロになりながら友達と買ってきたケーキとチキンでお祝いしたのです。



ところで『パティスリー・ジュリエット』では12月20日から25日まで1日限定500台のクリスマスケーキの予約がすでに完売です。

その他に通常分の販売もある訳で…

えーっと?壮絶…なんて言葉で済むのかな?



ティーサロンは12月いっぱい閉鎖し、皆が厨房に集中します。

史信さんは朝から深夜まで作業を続けます。

普段はチャラいけどキッチンに立つと別人です。全く妥協を許しません。惚れてしまうやろ!

私も瑛太さんも応援に動きます。

クリスマスに向けてラストスパートです!



一通り作業が終わって、二階の商品企画室に戻りました。

クンと鼻を突く女物の香水の香り…

私も和香さんも山下さんも香水はつけません。

これは確か本社秘書室の倉持さん…

ドアを開けると真っ赤になって怒る彼女がいました。



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