しりとり☆Time

□歌
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「お前・・・歌、下手くそだな」


「なっ!?ひ、酷いですよ、マスター!!!!」




泣きそうな顔をしながら叫ぶカイトを見つつ「ぁ、悪い」と謝る。





「けどさ、お前・・・音も滅茶苦茶だし、いろいろ吃驚させられる歌声だよなぁ」


「そ、それはマスターがちゃんと僕に練習させなぃからっ・・・」






涙目のカイト。

あ、俺が苛めてるみたいだな。


カイト震えちまってるし。






「まぁ、お前は歌が下手くそだが――」


「マスターの馬鹿ぁっ」




俺が言葉を言い切る前に、カイトは部屋の隅っこで膝を抱えてしまった。


ぁーっと声を上げつつ、カイトに近づく。








「俺はお前の歌声好きだぞ」

「へ、下手くそって言ったのに、ですか?」


恐る恐る俺を見るカイトに「ぁー、まぁあれだ・・・」と頬を掻く。






「お前がどんなに歌が下手くそでも、お前だから愛せるってことだ」





「ふぇっ///!?」

顔を真っ赤にするカイト。


おい、そんな顔されたら、俺まで恥ずかしいだろうが。







「ほ、ほんとですかっ?どんなに音はずしても、どんなに歌詞間違えても、愛してくれますかっ?」


「愛せるって言ってんだろうが。これ以上言わせんな」





次第に恥ずかしくなってきた俺に向かって、カイトが「嬉しいですっ」と笑みを浮かべた。








「・・・ほら。さっさと歌の練習するぞ」

「はぃっ!」


元気よく返事をしたカイトが満面の笑みを浮かべたのを見て、俺も笑った。








 

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