過去拍手
□言い辛いんだよ!
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ー転生物語ー
24歳で事故で死んでしまった私は、気が付いたらその記憶を持ったまま生まれ変わっていた。
人間慣れるもんで、たまたま家庭環境に恵まれていたおかげか、何事もなく第二のライフを楽しんだ。
しかし突然、そんな私の世界が変わることとなる。
今の両親はどうも海外ドラマ好きらしく、子供らしくはないがよく一緒になってそれをみたいた。
そして、そのシーンを見た瞬間、私は衝撃を受けた。
「NYPD frieze!!」
そう叫びながら犯人にむけて銃を突きつける主人公と仲間たち。
あれよあれよという間に捕まる犯人。
超…かっこいい。
「NYPDフリーズ!」って…めっちゃかっこいい!!めっちゃ言いたい!!
ニューヨーク市警…入りたい!!
それからの行動は早かった。
まず始めたのは英会話スクールに通わせてもらうこと。家庭環境に恵まれてたおかげでそれはすぐにかなった。
そして、アメリカ=日本より危険
そう思った私は、英会話スクールに通う傍ら、手始めに空手を習い始めた。
いや、ほんとはラッシュ〇ワーのジャッ〇ー目指してカンフーやりたかったけど、そういう教室がなくってね。
とりあえず、ぱっと思い浮かんだ小さくなった名探偵の彼女を参考にさせていただきました。
それから、英会話スクールが必要なくなった後あたりで同時に柔道も習い始めた。
ほら、日本の警察=柔道じゃん?(ドラマの見過ぎである)
そうこうしている間に、中学を卒業するタイミングで、私は両親に背中をおされ、無事、アメリカ留学を果たした。
スクールのおかげで会話は大丈夫。そんでもって前世の記憶のおかげでわりと勉強のほうも大丈夫だ。
フレンドリーな人ばかりで、すぐに私は周りになじむこともできた。
そっからは無事に大学へと進み、この大学でパルクールなるものと出会い「ジャッ〇ーじゃん!」と思って思わずクラブの仲間入りさせてもらうこととなったのだ。
それはとても充実してて、楽しい学生ライフだった。
そして大学卒業と同時に、無事、ニューヨーク市警に合格。
志望理由があれだけど、いわゆるキャリア組みたいな私はスムーズに「NYPDフリーズ!」と言える部署に入れた。
私の指導係についたダニエロー先輩と共に、事件を捜査し、実際に「NYPDフリーズ!」と言えた時は本当に感動した。
私、ちょうかっこいい…しびれる…
酔いしれてたらダニエロー先輩に怒られましたけどね。「集中しろ!」って。
それから数年、死ぬこともなく無事に着々とキャリアアップしつつも「NYPDフリーズ!」を味わっていた…そんな時だった。
突然、ニューヨーク全体が崩落し始めたのだ。
捜査中、急に崩れ出した地面には本当に驚いた。
たまたま一緒だったダニエロー先輩を腕に抱えて助けつつ、ビルや建物がまるでパズルゲームのように入れ替わるのを見届ける。
一体、何が起きているんだ。
その混乱は、私だけではなく先輩もそうで、周りの人たちも同じだった。
そして、だんだん落ち着いてきたかと思ったとき、目に入ってきた”それ”に、私はとうとう、絶望した。
それ…とは、つまり、
異界というところから来た…化け物。
思考停止する私を無視して変わっていく世界。
そして、ニューヨークは
ヘルサレムズ・ロットになっていた。
…え、あれ、血界戦線!?
と気づいた時にはもう遅い。この閉鎖された世界からは逃げられない。
ニューヨーク市民を守る身として動き出したダニエロー先輩についていきながら、私は思った。
こんなことならニューヨークにこなければよかった。
せめて、せめて海外ドラマのほら、キャッ〇ルとかラブコメ刑事ドラマとかさ、あるじゃん?なんであえての?
それからこのニューヨーク…いや、ヘルサレムズ・ロット(HL)の常識が瞬く間に変わっていき、
次々起こる事件の中、現状にいまだついていけない警察どもが見ていられず、私とダニエロー先輩はとにかく統率をとり、指示をだす。
そして気が付けば、私はポリスーツ隊なるものの指令隊長に任命され、
HLという街に変わってから3年がたっていた。
ちなみに指令隊長。色々と鍛えていたせいか、
「お前、身軽だからポリスーツいらんだろ!そのままのほうがいいって」
的なノリでスーツ着ないで指令してる。
正直危ない…はずだけどこないだ普通に暴れる異界人をぶっとばせたからそうでもない感が否めない…。
きっとこの世界だからちょっと鍛えただけの一般人でもこうなるんだ、と思いたい。
私、人間だよね…?
もう世界が変わりすぎて現実見たくない。
とは思ったものの、やはり人は慣れるというもの。
もう堕落王が起こす色々にも慣れた。
いや、「HLPDフリーズ!」にだけは未だ慣れてないわ。日本人には言いづらいわ。
あああ「NYPDフリーズ!」時代にもどって欲しい。
まあそれはおいといて、こないだなんて地下鉄でBB(何の略かは覚えてない)らしきものと出会いました。
いや私は指令塔だから会ってなくて正確には逝ってしまった仲間たちが、なんだけど。
「下手につっこむな!相手は得体が知れない…とにかく周りを包囲してここから出さないことに専念しろ!」
応答しない仲間たちに焦りだすポリスーツ隊に指示を出す。
まさかBBだとは思わず、先に「HLPD Freeze!」と中に突っ込んでた部隊がもうミナゴロされてるからもう、これ、ポリスーツ勝てん。
ほんと怖い。なんなのあの化け物。
「あとこういった化け物に詳しそうな専門家とか知ってるやついないか!いたらすぐ連絡しろ!」
と、半ば自棄になって続けて指示をだしたときだった。
「OKOK、ここは僕たちに任せて!餅は餅屋ってね」
なんか顔に傷があるスーツ男がそう言って、ライフル持った美女と建物の中へと入っていく。
どうやら専門家らしいからそのままお願いしよう。
あ、あれじゃね?たしか、らい…ライブラリーじゃね?
それからしばらくして、彼らは重傷を負ったが、無事にBB事件は解決することができたのだった。
できればもう二度と会いたくないですBB。
そんなある日、とある事件を追っていたダニエロー先輩に連れられて、件のライブラリーと会うこととなる。
案内された場所にいたのは、二人の男。一人は大男で、もう一人はなんか見覚えある顔に傷がある男だった。
「あ、初めまして、わたくしクラウス・V・ラインヘルツと申します。」
「あ、こちらこそ初めまして、」
巨体でムキムキマッチョな犬歯が特徴の彼に、丁寧に名刺を渡されたので私も丁寧に名刺を返す。
見た目はともかくこの人はとてもいい人だ。
クラウスさん、覚えておこう。
苗字については正直日本人に優しくない発音なので無理だけど。
けど自らライブラリーを名乗るとかあほすぎる。
「え、あれきみ…たしかこないだ地下鉄で…」
傷男がふと、私を指さしたところで気が付いた、
そうだコイツ、たしか
「あ、こないだうちの女警官ちょろまかして重要ファイル入ったUSBをとってったヤツじゃないか!あの後大変だったんだからな、もうやめろよ」
「え、あれ、見られてたの?」
「おい、スカーフェイスてめぇ、何やってんだ」
あの後本当に大変だった。
ワンちゃん狙ってたらしい彼女がまんまとしてやられて悔しがってた…だけじゃない。
よりによって重要ファイル。懲戒処分案件です。
「ライブラリーなのはわかったけど、あれだ、ちゃんとダニエロー先輩通してくださいよ。うちの人員減らす気か」
「ライブラだよ」
「俺はダニエル・ロウだ!名前を繋げるな!何度言ったらわかる!」
おっと、ちょっと間違えてた。失礼。
「すいませんダニー先輩」
「…もういいよそれで」
自己紹介もおわり(何のためにしたんだろ)、
レギオカ千兄弟が襲ってきそう、お互い情報共有しようず!って話をはじめるダニー先輩。
どうせ私はポリスーツ隊の指令隊長として駆り出されることになるだろうから別に聞かなくていいかな。
そして案の定、事前にレギオカ千兄弟を止められることもできず、ポリスーツ隊出動。
指揮を執りつつもレギオカどもをぼっこぼこにしている私
「ちょ、なんですかあの人!!強!!人ですか?!」
なんか目を青く光らせながら、髪の毛もっさもさの少年にツッコまれる。
失礼な。
「血で剣作ったり燃やしたり氷ぶっぱなしたり風ぶっぱなしたりしてるお前らの方がおかしいよ!びっくりショーかよ!」
「いやいやいや、それジャッ○ーさながら壁登りしながら蹴りと拳で化け物ぼっこぼこにしてる人に言われたくないですよ!」
「私はふつーのお巡りさんです!!…ああもう!!」
とりあえず、
〜HLPDフリーズって言いづらいんだよ!!〜
それからなんだかんだ巻き込まれて死にかけているディカプリオ君を助ける日々が、始まった。
え、レオナルド違い?しらね。
〜あとがき〜
拍手ありがとうございました!
血界戦線でした。
はまったのはなんとつい最近。
たまたまアニメを見て、気づいたら大人買いをして、
今に至ります。
※返信不要の場合は、文頭または文末に キラッ☆をおつけてください。(たまに自分でも忘れます)