小説。

□土方争奪戦(土総受け)
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蒸し暑い8月のある日。
1週間前から単身出張へ行っていた近藤に1通の文が届いた。

「あ、トシからだ。なんだろ?『元気でやってるか?』とかだったら嬉しいなーv」

わくわくしながら封を切る。その仕草はさながら誕生日プレゼントを開ける子供のようだった。

「えーと・・・なになに?」

『近藤さん、そっちではちゃんとやってるか?こっちは特に変わりないが、やっぱ近藤さんがいねーと隊士に締まりがないな。暑いから毎日ダレやがるし。あと2週間だっけか?帰って来たら宴会開くってよ。そっちであんま飲まねーで帰ってこいよ。 土方』


「・・・かぁ。なんか女房持った気分だなぁ。ふふ。とにかく、元気でやってるならなによりだな。返事書かないと。」

そう言った後、文の下の方が折り込まれていることに気付いた。

「ん?なんだこれ?」

開くと、そこにはまた文章が続いていた。

「・・・え?」
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