short置場
□悲恋伽
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神様、どれほど私を苦しめれば気がすむのですか。
「由奈ちゃん、今日ちょっと時間ある?」
そう言って、俊くんが私に声をかけてきた。
彼を好きな気持ちは強まるばかりで、だから私は頷いた。
放課後、ファミレスで俊くんと向かいあって座る。
大きい手とか、少しハの字な眉とか、笑うと左側にだけ出来るエクボとか、全部全部好き。
「ちょっと、デートみたいだね」
そう言って貴方が照れるから、私の胸がキュンと切なくなる。
本当のデートならいいのに。このまま、私と……
「それで、話があるんだ。亜美の事なんだけど……」
……ああ、なんて残酷なんだろう。
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