short置場

□いつか見た夢の夢
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「まだ夜は寒いんだから、こんな所で寝てると風邪引くぞ?」

そう言って髪を撫でる感触に目を開ければ、ほのかに苦笑しているあなたがいた。

「ごめんなさい……ちょっとうとうとしてたみたいね」

ソファから起き上がれば、あなたが何かを待つように私を見つめていて、ちょっと笑ってしまう。

「お帰りなさい」

そう言えば、ふにゃりと嬉しそうに「ただいま」と返してくれて、愛しいなって思う。

「お腹すいたでしょ、すぐご飯にするから」

下ごしらえはもう出来てるの。スープを暖めて、あなたが好きなハンバーグを焼いて。

あなたにはケチャップで、私には大根おろしとポン酢で。

手を動かしながら次の段取りを考える。

お風呂は洗ってあるし、私の部屋は片付けしたよね。布団も干したし洗濯も終わってる。ご飯を食べながらお風呂を作ればいいよね。

四人掛けのダイニングテーブルに、サラダとハンバーグとスープを並べて。向かい合わせに腰を下ろすの。

あなたが本当に美味しそうに食べてくれるのが、なにより嬉しい。

こうやって一緒に過ごせる毎日が来るなんて……

ねぇ、私、幸せだよ。




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