自己満足の扉

□キャンセルストーリー
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切原赤也視点


俺には、すっげえ大好きな人がいる。
大好きで大好きで大好きな人。


でも、いつも“アイツ”が俺の邪魔をして…
フザケルナよ…!

アイツは、アイツなんかがあの人の瞳に映ったりなんかしたらイケナイ。

なんで、俺じゃない?


お前が俺の中に来てから、俺は何かが欠けた気がした。
崩れる気がした。

アイツのせいで、お前が俺の中に勝手に入ってきたせいでっ…!

俺が、“切原赤也”という人物が、アイツによって塗り替えられる。

ああああああああああああっ


嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だっ…!!!



アイツなんか、お前なんか俺には、俺達には必要ないんだよ!

お前なんかいなくてもいいんだよ!!


イラナイ。頼むからさ、消えろよ…



なぁ、わかってないだろ。お前が思ってることなんて、俺には筒抜けなんだよ。
俺が表に出れないだけで、この体は俺のものなんだからさ。
憑依だかトリップだかしんねぇけど

そんなんどうでもいい。
お前がどうなろうがどうでもいい。

なぁ、俺にはお前がわからねぇ
わかりたくもない。
何かあれば先輩、先輩、そうやって媚びるお前に吐き気がする。
気持ちが悪い。俺の大好きな先輩達に、俺のものじゃない俺の体で近づくな!
あの人を睨むなよ、ナンデ、ナンデ…

俺の目で、そんな目で、大好きなあの人を見るなよ!!!


ああ、目の前が真っ暗になる。

そんな目で、見ないでください、
(赤也は私の大切な半身?愛してるわ、皆の次に…?)
(俺は、お前なんかの半身になった覚えなんかない。
愛なんて、お前からそんな気持ち悪いものイラナイ)



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