長編
□>>1話
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朝ー…
「んーっ!いい朝っ!!」
今は朝の7時20分頃。
由菜は自身の部屋でめいっぱい伸びをしていた。
「今日から立海が、私の学校かぁ…楽しみだな!」
誰もいない部屋で独り言。
由菜は一人暮らしなのだ!親は2人ともイギリスで共働き、
でも由菜はこっちがいい!と一人、日本に残ったらしい…
「じゃあそろそろ出ますか!」
独り言…というには結構大きい由菜の声。
…独り言に聞こえないな…うん。
そうして由菜は一人でぽてぽてと駅までの道を歩いていく。
ホームに着くとアナウンスが聞こえた。
<まもなく2番線ドアが閉まります。駆け込み乗車はおやめください。>
えっ…?
「えっこれに乗り遅れたら遅刻決定じゃん!!!」
思わずダッシュする由菜。
運動神経は抜群なのでビュンと電車に乗る。
が、しかし!由菜はドアにつまずき
そのまま前へ倒れ…るかと思いきや由菜は誰かに支えられていた。
『だ…大丈夫かい??』
由菜を支えてくれたのはむちゃくちゃ顔の整った男の子。
青い髪はウェーブしていて髪と同じ色の青い目はとても澄んでいた。
制服は立海だったので、何年生かなとか思ってる由菜。
(んー…背高いから3年かな??でもこの人かっこいいなぁ…)
「…///」
思わず見とれてしまう由菜。でもそのすぐ後に
≪きゃあああああああああああ≫
周りの女子生徒の叫び。
もちろん立海だけ…と思いきや別の学校の生徒まで叫んでいる。
(何!?なに!?)
そして周りからは嫉妬と羨ましそうな視線が。360度囲まれてじーーーっと見られてました。
「えっ…あっ…///す、すみません!」
ありがとう言うまでに次の駅に着いてるというくらい呆然としていたらしい。
でもそれよりも由菜には視線が痛かった。
『あ、着いたよ。』
その少年はそう言うと由菜の手を引っ張ってすたすたと歩いていく。
「えっ…」
由菜が首を傾げるので少年は由菜に尋ねた。
『ねぇ…君って…もしかして転校生?』
「えっ、あっ、はいっっっ!!!」
『フフッ…そうなんだ。じゃあ俺が立海まで連れてってあげるよ。』
なんか連れてってくれるらしいですね。
由菜は行きかた分かってなさそうですしね。
「あっ…ありがとうございます!」
なんか…さっきからほとんど二つ返事ですね。由菜…。