ゆめしょうせつ

□えっ?
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「みょうじちゃん、ばいばいー」



「あっ、ばいばい!」



「みょうじばいばーい」



「おう、ばいばい!」





現在の時刻は、16時30分ごろ



夕方でございます




…えっ、帰らないのって?



実は、私、



英語の授業中に寝てしまい、授業中にやっていた英語のプリントが終わらないと帰れないので、




一人で教室に残って、プリントやってるなうだよ!




適当に終わらせればいいんだけど、どうもね、そううまくいかなくてね、



適当にやってもわからないんだ





「うー、一人は寂しいよー」




やっぱりわからない



手が動かない、




手が動かなければシャーペンは動かない





一体どうすれば…




「あああっかーん、これじゃあ夜になっちゃうよ!」




「(だれかこないかな…)」





…一人だけ、




一人だけ思い浮かぶ人がいる





けっこう遅くまで校内の見回りなどで、残っているはずだ



ちょっと危険人物だけど、



…ちょっとこわいけど、意外に優しいところもあるし




勉強だって絶対出来るはずだ




何もしなければ、きっと殺されることはないだろうし…、




「雲雀さん…」




…ぼそっと、その人の名前を口にだしてみた




なーんて、来るはず、



「何?」





ない、




「えっ」





のに…、…え?





「ひひひっ、ひば…っ」




「何その、化物を見たような目、咬み殺すよ」




「いやいやいや、誠に申し訳ありません!」





ひば、雲雀さんが…、




きたああぁぁぁあああ!!ひゃっほい!



よし、この人に…




「あっ、あの雲雀さん…、ん?」




「…なにみょうじ、そんな問題もわからないの」




「…はい?」





雲雀さんはいつのまに私の机の前にいて、




あれ?と、机の上にあったプリントがないぞ?って思ったら、雲雀さんが持っていて、




「こんな問題、はやく終わらせなよ」




えっ!?いやいや、わからないんですってば!



…そう言いたいのに、言えない



ちくしょう、言うタイミング逃した





「え、えと、あの…」




い、言え!私言え!!




「わ、わからなくて…っ、だから、教えてください…!」









…あれ?反応なっしんぐですか?




ゆーっくり、雲雀さんのお顔のご様子をうかがってみると、




…なーんとも、険しくて




…あ、イライラしてるぞやばいぞコレ





「えっ、えと、すいません…」




「あのさ、」




「?何ですか、?」




「はやくおわらせなよ、僕さ、見回りとかで忙しいのわかってる?」




「…え、いっ、いや、だから…っ!」






「終わったら、僕がわざわざ君の家まで送ってってあげるからさ」



えっ?




(雲雀さん雲雀さん!おわりましたあぁぁああ!)


(…全部間違ってる)


(…ええぇ!?)


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