道草少女

□13
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その後は赤也に注意を話した。

このことは誰にも口外しないこと。
普段通り生活すること。
学校では私とは面識がない設定であること
もし調査中に危険なことが起きたら、すぐに逃げて私に連絡すること

具体的に何をすればいいんすかと聞かれたが、正直今は戦力外だ。
せめてゴウカザルに進化して、私の出した宿題が出来たら一緒に調査したい場所がある。
と伝えた。
その言葉を聞いて目を逸らされてしまった。進化はともかく、宿題がまだわからないんだろう。
スピーカー解けるといいんだが。

「で、赤也に確かめたいことがあるの」
「なんすか!」

協力できることとわかると、すぐに顔色を変えてニコニコしながら聞いてくる。
わかりやすくて助かる。

聞きたいことというのはさっきの仁王のことだ。

「赤也の部活の先輩に仁王雅治って先輩いるでしょ?
その人ってメタモンに協力してもらって練習とかしてる?例えば・・・メタモンと入れ替わって、静かな場所で練習しているとか」
「え、そうなんすか!?仁王先輩のメタモン人にもなれんすか!」
「うん・・・まぁ。
で?」
「わからないっすね。あのメタモンが人になれること自体初めて知ったっす」

やはりか。むしろあのメタモンの変身を見破れる人のほうが珍しいか。
ましてや、あの抜け目ない彼のことだ。仲間にも正体を明かしてるとは確率が低いような気はしていた。

なら次は・・・

「じゃあもう一つ。

阿部誉って先生の噂全部聞かせて欲しいの」
「ああ、あの女子に人気の先生っすね。
噂っつっても・・・・女子生徒とできてるみたいな噂が大半っすかね。しかも聞くたびに女子生徒の名前違うんですよ」

なんという女たらし。けれど仁王が私に確かめたかったこととは違うだろう。
なにか他は・・・。そう声を掛けようとしたとき

「あ、あとすんげー小さい噂だったとしたら、あの人見た目に対して結構歳いってるとか、男子生徒に告られたとか、自分を好きな生徒をこき使ってるとかっすかね」
「・・・・・」

関係あるとしたら最後のこき使うとか言うやつだろう。でもいまいち繋がらない。
彼(仁王)は何を知っているんだろうか。
どうにかして彼の持っている情報が欲しい。くそ、あの男蘭のいっていた通り味方に付かせないと厄介だ。

「こんな感じっすけど」
「うん、ありがとう」
「仁王先輩にあったんすか?」
「まぁ・・・私の本性がバレちゃってなんとか誤魔化したけど、かなり怪しんでるだろうね」

すると赤也は何か考え出し、再び質問をしてくる。
さっきよりも戸惑いながら聞いてきた。

「もしかしてテニス部でほかにも知り合いいます・・・?」
「うん。仁王とジャッカルとブン太・・・かな?」

そう答えると赤也は頭を抱えて下を向いてしまった。なにかまずいことをしてしまっただろうか。

「せんぱい・・・」
「な、なに?」
「丸井先輩にはあんま関わって欲しくないっつーかなんつーか・・・その・・・」

どういうことだ?ブン太と関わるとなにかまずいのだろうか。
私が頭にはてなを浮かべているのに気づいたのか、また赤也は考え始めた。
腕を組み唸りながら必死に考えているみたいだ。
何を考えているのか予測するも全くわからない。

「先輩!!ここの場所は俺と先輩だけの秘密の場所っすからね!!だから絶対誰も連れてきちゃダメっす!」
「う?うん」
「それと、もし誰かと付き合ったとしても俺のこと見捨てないでくださいね!!先輩は俺の憧れの師匠っすから!!!」
「は、はい」

赤也のあまりの気迫に何も考えずに返事をしてしまった。
さっきのブン太のくだりから今の流れは全く繋がらないのだが、赤也の頭の中はどうなっているんだろうか。
とにかく、ここの場所には口外する気はないし(ジャッカルにはバレてるけど)赤也の修行も辞める気はないから安心して欲しいところだ。

私の返事を聞いた赤也はいきなり立ち上がり、「バトルしてくるっす」といって林の方へ向かってしまった。

「なんだったんだ・・・」


とりあえず、仲間ができてよしとしよう

20140407
春休みの課題終わった!
そして話が進まない。
次の話はやっと危険地帯に向かいます・・・
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